台湾旅行業界のツアーガイド約600人が28日、中国人観光客の受け入れ拡大に伴い、政策の不備から就労の機会が脅かされているとして、交通部に「業界の死」を意味する黄色い菊の花を届ける抗議活動を行った。29日付自由時報が伝えた。
交通部の前に菊の花を積み上げて抗議した（28日＝中央社）
ツアーガイドらは、低価格の中国人ツアーが増えたことで収入が激減している他、中国人添乗員が台湾のツアーガイドの仕事を奪っているなどと主張。中国人ツアーの質を改善する名目で、政府がツアー客の立ち寄る買い物場所の数や買い物時間を制限したことにも不満を表明した。
この他、中国人客は悪天候時に危険も多い阿里山や蘇花公路（省道台９線）に強引に向かうことが多く、事故が起きれば、旅行会社やガイドが責任を問われることも不当だとした。
抗議活動の広報担当者は、▽葉匡時交通部長の辞任▽交通部観光局の廃止▽違法な旅行業者の徹底した取り締まり▽ガイドの働く権利の合法的保障──などを要求した。
