ニュース 食品 作成日:2014年9月11日_記事番号:T00052630
食用油などの廃油を原料に使ったラード(豚油)を製造し、台湾全土の食品会社や飲食業者に出荷したとして批判を浴びている強冠企業(高雄市)の葉文祥董事長が11日午前、記者会見を開き、30秒にわたり土下座して謝罪した。意図的に消費者に迷惑をかけたわけではなく、強冠も被害者だと強調しつつ、管理の甘さに責任を感じていると述べた。その上で、調達責任者で今回送検された同社副総経理の戴啓川容疑者(57)が、郭烈成容疑者(32)と共謀して同容疑者から食用油を仕入れていたのではないかとの見方を示した。
葉董事長は「消費者がそれで喜ぶならば死んでおわびしたい」と頭を下げた(11日=中央社)
強冠は香港の商社からラードを輸入していたが、葉董事長は「内外から調達した油脂製品は全て検査に合格している」と説明。香港側商社から輸入品が「食用」である証明を取得していたほか、衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)によるサンプル検査にも合格しており、さらに工場でも検査を実施し、不合格ならば返品していると強調した。
葉董事長は記者会見の席上、自社製品を飲んでみせる一幕もあった。
香港側の偽装「知らなかった」
一方、香港政府の食物環境衛生署食品安全センター(CFS)によれば、強冠にラードを輸出した香港の商社、金宝運(グローバルウェー・コーポレーション)は別の油脂メーカーから飼料用ラードを仕入れた上で、食用に偽装して、強冠に輸出した疑いが浮上している。
金宝運の偽装疑惑について、葉董事長は「通関時には金宝運が食用であることを示す文書を添付しており、関税も食用油の税率に従って納付した。初めから非食用であることを知っていたわけではない」と釈明した。
葉董事長はまた、ラード関連製品を全て回収し、今後はラード生産から撤退する意向も表明した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722