ニュース 社会 作成日:2014年9月16日_記事番号:T00052694
台北市のナイトクラブで発生した客同士のトラブルをきっかけに、一方の客が呼び集めた暴力団員約50人が同店に押し掛ける騒動が発生。通報を受け、対応に当たった刑事が公衆の面前で暴力団員に殴り殺されるという事件が発生し、衝撃が走っている。
送検される曽容疑者(中)。事件発生後、劉容疑者と共に行方をくらませていた(15日=中央社)
12日夜、台北市信義区の商業施設「ATT 4 FUN」内に入居するナイトクラブ「SPARK」を訪れた曽威豪容疑者(28)とガールフレンドの劉芯彤容疑者(22)が友人男性3人と酒を飲んでいたところ、隣にいた客から「騒がしい」と苦情を受けたことでけんかとなった。その際、止めに入った警備員を殴った曽容疑者らは店側から退去を命じられた。
曽容疑者はそのことに腹を立て、14日深夜、仲間を呼び集め、総勢約50人で再度SPARKを訪れた。しかしこれを発見した警備員が一団をATT 4 FUNの1階ロビーで制止。騒ぎを受けて店側は同エリアを管轄する台北市警察局信義分局の薛貞国刑事(38)に連絡した。
同僚の刑事1人と落ち合い現場に急行した薛刑事が、押し掛けた大勢の男に向かって「リーダーは誰だ」と聞いたところ、劉容疑者が「あいつだ」と号令し、その声を聞いた50人が刑事に襲い掛かり、取り囲んで殴る蹴るの暴行を加えた。
容疑者たちはしばらくリンチを続けた後、引き揚げたが、後に残された薛刑事は意識不明で倒れており、その後、救急車で病院に運ばれたものの、脳内出血、内臓破裂などの重傷で死亡が確認された。
警察の調べによると、騒ぎを主導した曽容疑者は大企業の社長の息子で、時価2億2,000万台湾元とも言われる信義区の住宅や高級外車5台を所有する裕福な暮らしをしていた。父親の会社で働き、中台を行き来していたが、夜遊びが好きで、台北に戻るたびに劉容疑者とともにナイトクラブで大騒ぎを繰り広げていた。
曽容疑者はナイトクラブなどでの遊びを通じ、暴力団と関係を持ったとみられ、今回集まった仲間のほとんどが暴力団の若手構成員から成る「中山聯盟」のメンバーだった。
「中山聯盟」は「竹聯幇」など有力暴力団の下層構成員が結成した組織で、繁華街の林森北路(台北市中山区)一帯のスナックにたむろしている。常にスマートフォンアプリの「LINE」などで連絡を取り合い、トラブルが生じた場合互いに支援し合っているという。また若く、功名心の強いメンバーが多いことから、非常に凶悪なグループとして知られるそうだ。
今回も「LINE」を通じて召集がかけられたようで、速やかに連絡が拡散したことから凶悪な男たちが50人も集まってしまったとみられる。
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