ニュース その他分野 作成日:2014年9月17日_記事番号:T00052724
中台による物品貿易協定締結交渉について、中国商務省の沈丹陽報道官は16日、北京で記者団と懇談し、「双方の開放は対等ではなく、交渉が遅々として進んでいない」と不満を表明した。17日付工商時報が伝えた。
物品貿易協定をめぐっては、台湾側が液晶パネル、石油化学製品などの市場開放を迫っているのに対し、中国側は農産物市場の開放を求め、交渉が難航している。
沈報道官は「両岸(中台)の物品貿易協定の交渉が合意に至るか、交渉が中韓の自由貿易協定(FTA)よりも早く進むかどうかは、双方の交渉団にとどまらず、双方の上層部の推進意欲にかかっている」と指摘した。
その上で、沈報道官は中韓FTA交渉の年内合意に楽観的な見通しを示した。
沈報道官の発言について、台湾経済部関係者は16日、「両岸の市場規模はかけ離れており、弱い産業分野を保護するため、完全な対等性は多くの場合難しい」と反論。中国側も台湾が主張する工業製品の段階的関税引き下げに同意していないと指摘した。
物品貿易協定で影響緩和策
一方、台湾経済部は同日、中台物品貿易協定での交渉優先条件として、▽石油化学、液晶パネル、工作機械などの主力輸出商品▽企業の関心が高い自動車分野▽産業が必要とする石化原料、鉄鋼などの原材料▽センシティブ産業で関税引き下げ見送りや適用期間の延長を目指す——とする方針を明らかにした。
また、物品貿易協定締結に伴う影響緩和策として、▽行政院国家発展基金(国発基金)に200億台湾元(約710億円)の産業再生基金を創設▽人材育成に向けた奨励策の緩和を検討する▽中国からの輸入品に対する監視を継続し、必要に応じて反ダンピング提訴などを行う▽10年間で982億元規模の自由化基金を創設し、弱い産業分野を支援する▽台湾の勤労者の権益が物品貿易協定で損なわれた場合、補助金支給や転職支援を行う——などの方策を検討していくこととした。
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