ニュース 社会 作成日:2014年9月22日_記事番号:T00052800
台東県の離島、蘭嶼に19日、同島初のコンビニエンスストアとなるセブン-イレブンがオープンした。原住民タオ族が暮らす同島にコンビニを開設することに対し、伝統文化を破壊するなどといった反対の声も上がり議論となったが、島の住民の強い希望により実現に至った。
オープン初日は地元小学校の生徒が伝統舞踊などを演じ、島民と喜びを分かち合った(セブン-イレブンリリースより)
セブン-イレブン蘭嶼店の店舗は既に7月16日に完成し、内装工事が始まった。しかし、この情報を聞きつけた作家の劉克襄が自身のブログで「蘭嶼に放射性廃棄物に続く『悪霊』を持ち込まないでほしい」と開設に反対を表明。さらにタレントの宥勝(クリス・ワン)も「蘭嶼にコンビニができれば台湾は壊れる」と訴えた。
しかし当事者の地元住民から、「各種料金の支払いなどで郵便局に行列を作る必要もなくなる」「便利になれば若い観光客も増える」などとセブン-イレブン開設を歓迎する意見が多く、反対する著名人に対し「『天龍国(高所得層が住む台北市中心部を指す俗語)』の住民は口を出さないでほしい」と批判の声も上がった。
こうした声を受けてセブン-イレブンを展開する統一超商(プレジデント・チェーンストア)は開設を決定。ついに迎えたオープン初日は台風接近によりあいにくの雨となったが、1,300人以上の島民が来店し、おでんやパン、調理済み食品などは全て売り切れ、売上高も17万台湾元と都市部の店舗並みの水準を記録した。
なお同店ではオープン3日目にして台風が襲来して停電が発生し、バーコードスキャナーやレジが使えなくなった。しかし店主は雨の中をわざわざ来てくれた客を失望させたくないと、急きょ「ツケ払い」方式による販売を決めた。
これは顔見知りばかりの島ならではの光景と言えるが、「これからもツケは利くのか」と聞く客に店員は「今回は特例で、いつもできるわけじゃありません」と笑顔で答えた。
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