ニュース 社会 作成日:2014年10月2日_記事番号:T00053021
台湾では最近、宝飾品や骨董品などの「お宝」を鑑定する番組が人気を集め、高視聴率をたたきだしている。しかし一方で、番組で下された鑑定結果をめぐり、販売店と客との間でトラブルが増加しており、業界団体から業界の秩序を乱すなどと番組への抗議の声が上がっている。
台北市金銀珠宝公会の石文信召集人によると、最近、番組で高い価値があると鑑定された品物を持って宝飾品店を訪れた客が、業者に真贋への疑問を呈されたとたん「誠意がない」と不満をぶつける、また、自分が購入した品物が番組で「一文の価値もない」と判断されたことから店に返品を要求するといったケースが増えており、業者に対する信頼が揺らいでいるという。
また宝飾品取扱業者「金瑩珠宝」の陳斌勲董事長は、番組に出演している鑑定士は番組と自分の店で鑑定価格を使い分けていると批判している。
以前、金瑩珠宝が約70万台湾元で販売したダイヤモンドの指輪が番組で46万元の価値しかないと鑑定されたことがあり、持ち主が店に怒鳴りこんできたそうだ。その際、陳董事長は番組に登場した鑑定士が開設している鑑定所に匿名で鑑定を依頼したところ、店が販売した通りの価値があるとの判断を下したことから客はようやく納得したという。
こうした状況の中、業界では番組に対し、「鑑定結果は参考価格」との注意書きを加えるべきと要求するとともに、行政院消費者保護会(消保会)や経済部など監督機関に、宝飾品販売業者などの資格制度導入を提言している。
なお、宝石販売業者よると、台湾には公的な鑑定所はないが比較的信頼性の高い民間の鑑定所が約40軒ほど存在し、販売店で売られる宝飾品の大部分にはこうした民間鑑定所が発行する鑑定書が付けられているという。さらに販売価格の8割前後で買い戻す契約となっているそうだが、それでも不安な場合は購入者が指定する鑑定所で鑑定を行うことも可能だという。
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