ニュース 社会 作成日:2014年10月17日_記事番号:T00053288
台中市でこのほど、ある住宅に空き巣に入り、高価なバイオリンの名器を盗んだ男が、その価値が全く分からなかったことから二束三文の値段で売り払ってしまうという事件が起きた。
盗まれたバイオリンの持ち主は、台中市青少年交響楽団で首席バイオリニストを務める陳正曜くん(16)。4歳からバイオリンを弾き始めたという彼は、台中市のコンクールで7年連続1位を獲得するほどの才能の持ち主だ。
幼いころは数千台湾元程度の子ども用バイオリンを使用していたが、小学校6年生になった4年前、大人用に買い替える必要が生じた際、彼は1本のバイオリンが気に入ったと母親に告げた。
そのバイオリンはフランス製の作られてから110年が経過しているという代物で、お値段なんと60万元。正曜くんの家庭は裕福とは言えなかったが、母親は「一生ものだし、息子がその音色や響きのとりこになってしまったので、思い切って購入した」と話す。
正曜くんは買ってもらったバイオリンを「命の次に大切な一番の友達」と呼んで非常に大切にしていたという。
そんな正曜くんの家に空き巣が入ったのは今月12日。監視カメラを調べてみると、同日、怪しい男が家の前に車を停め、大切なバイオリンを運び出す姿がはっきりと写っていた。
その男は15日、路上で自動車のバッテリーを盗もうとしていたところを逮捕され、車のナンバーが一致したことから、正曜くんのバイオリンを盗んだ犯人と判明した。
しかし警察の取り調べに対し、男は「バイオリンは台中市の楽器店で売った」と供述。しかも売値は2,500元だったという。警察が楽器店の店主から話を聞いたところ、店主も相場が分からなかったことから友人に尋ね、1,500元の値を付けたが、交渉の結果、2,500元で買い取ったそうだ。
幸いバイオリンはまだ他の客の手にはわたっておらず、すぐに正曜くんの母親が2,500元で買い戻した。「命の次に大切」なバイオリンを盗まれた正曜くんは、食事も喉を通らないほど落ち込んでいたそうだが、無事手元に戻り、飛び上がって喜んだという。
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