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《頂新食用油事件》南僑の工業油脂混入疑惑、調達企業に混乱


ニュース 商業・サービス 作成日:2014年10月17日_記事番号:T00053307

《頂新食用油事件》南僑の工業油脂混入疑惑、調達企業に混乱

 食品大手、南僑化学工業の食用油脂への工業油脂混入疑惑が報道され、安全性が完全に確認されないばかりか、情報が錯綜(さくそう)していることを受け、同社油脂を使用した製品を販売しているコンビニエンスストア、量販店などでは回収、販売再開で混乱を来している。17日付蘋果日報が報じた。


販店の大潤発(RTマート)では店内で製造している焼きたてパン50種類を回収。損失額は100万台湾元(約350万円)と試算している(15日=中央社)

 大手コンビニエンスストアの全家便利商店(台湾ファミリーマート)は、桃園県衛生局が15日南僑に対し、工業用油脂混入が疑われる食用油脂123製品の生産・販売停止、および予防措置として回収を指示したことを受け、同社のパーム核油を使用しているソフトクリームの販売を即時停止した。しかし、翌16日には同パーム核油は指摘されている製品ではなかったことが分かったことから販売を順次再開した。損失についてはまだ計算していない。

 一方、パイナップルケーキなどの老舗、福義軒食品廠(嘉義市)、李鵠餅店(基隆市)も問題が疑われる製品を使用しており、先月発覚した強冠企業(高雄市大寮区)による廃油を原料に使った違法ラード(豚油)に続いて、またも巻き込まれた格好だ。福義軒食品廠は、きょう17日から自主的に返品を受け付ける。強冠事件の際、業績は半減したといい、今回の事件が加わって損失は計り知れないとの見方を示した。

 南僑製品を使用している業者らは中央、地方政府に対し、安全性の有無を確認してから公表するよう訴えた。