華碩電脳(ASUS)は29日、分社後初めてとなる業績説明会で、人気のEee PCの「使いやすさ」のコンセプトを他の製品にも拡大し、デスクトップ型パソコン、モニター、液晶テレビなどの「Eシリーズ」として展開する方針を示した。独自カテゴリーの開拓と自社ブランドの強化により、業績拡大に弾みを付けたい考えとみられる。また、昨年はノートブック型パソコン(ノートPC)の利益が、当初本業としていたマザーボードを初めて超えたことも明らかにした。30日付工商時報などが伝えた。
リナックス技術をTV・デスクトップに
沈振来同社総経理によると、「Eシリーズ」はリナックス技術を核心として、使いやすさを武器に他社製品との差別化を狙う。液晶テレビの「ETV」は、42インチ以上の大画面にEee PCの機能を組み込み、インターネット、音楽、写真などを手軽に楽しめるようにする。液晶テレビは日系や地場、韓国大手との激しい競争に直面しているため、低価格路線はとらない考えだが、価格は一般的な液晶テレビを200米ドル上回る程度に抑え、早ければ8~9月の発売を目指す。
Eee PCよりもCPU(中央演算処理装置)とグラフィックカードの性能を向上させたデスクトップパソコン「Eデスクトップ」は、同シリーズでは最も早い5~6月の発売を予定しており、モニターを付けずに販売して、パソコン本体の低価格化と消費者の選択肢拡大を狙う。
さらに、19~21インチの大型モニターにEee PCモジュールを組み込んだ一体型パソコン、「Eモニター」は、9月の発売を目標としており、同様の製品であるアップルのiMacより5~7割安い価格(参考価格499米ドル)での販売を予定している。
ノートPC、事実上世界6位に
華碩集団の2007年の連結売上高は7,259億台湾元(約2兆3,900億円)、自社ブランド製品の売上高は2,270億元、純利益274億元、1株当たりの利益(EPS)7.3元となった。韓徳行マーケティング総監によると、市場調査機構ガートナー調べでは、昨年第4四半期のノートPCの世界シェアは、Eee PCも売上高に含めると、8位から6位に順位を上げることになるという。
スマートフォンは広達・仁宝に発注
沈総経理はまた、今年はブランド経営に全力で当たるとし、ノートPCの出荷台数を今年は前年比約60%増の700万台、マザーボード出荷枚数を同10%以上増の2,400万枚、スマートフォンで100万台に挑戦すると語った。今年、自社ブランド製品による通年の目標売上高は3,400億元だ。
なお、自社ブランドのスマートフォンは、当面は広達電脳(クアンタ・コンピュータ)と仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)にOEM(相手先ブランドによる生産)発注することも明らかにした。