ニュース 社会 作成日:2014年10月22日_記事番号:T00053367
台湾屈指の超高級マンション「宏盛帝宝」(台北市仁愛路)は、不正食用油問題が台湾全土を揺るがす頂新国際集団の経営を握る魏一族が住居を構えている他、大企業のトップ、政治家、芸能人など数多くの著名人が入居する「セレブ・マンション」として知られる。一方で、社会的な事件に関係する入居者が少なくなく、入居者による犯罪率が台湾平均の267倍に上るとの指摘が出ている。
住民の犯罪関係率の高さは、単に真面目に働いているだけではとても高級住宅には住めないということを示唆しているのだろうか(中央社)
「帝宝」入居者のうち、頂新グループの魏一族は4兄弟の自宅など、最多の14物件を所有している。一連の食用油事件の他、2009年には傘下の食品大手、味全食品工業の中国向け乳幼児用粉ミルクから有害物質が検出されるなど、世間を騒がす事件、疑惑が少なくない。
昨年、「天然素材のみ使用」とうたいながら商品に合成香料の使用が発覚したベーカリーチェーン「パン達人」に絡み、同チェーンの親会社、基因国際生医(ジノム・インターナショナル・バイオメディカル)に関するインサイダー取引の疑いで、徐洵平・同社董事長夫妻や人気女性タレント、小S(本名・徐熙娣)の夫、許雅鈞氏が取り調べを受けたが、彼らはいずれも「帝宝」の住人だった。
また連戦・国民党名誉主席の長女、連蕙心氏は、かつて自身がイメージキャラクターを務め、出資も行っていた企業の販売するダイエット食品に台湾で未認可の成分が含まれていた事件で容疑者となった(罪を認め、国庫への600万台湾元の納付を条件に起訴猶予)。
さらに同マンションに会社名義物件を所有していた国際山霖汽車は、責任者の林富慧氏が詐欺罪で起訴されている。
こうした中、「犯罪マンション」などと呼ばれるようになったことに嫌気が差してか、所有物件を手放す入居者もいるようだが、それでも1坪当たりの成約価格は推定260万元以上と、一般庶民には到底手が届かない。
相次ぐ不祥事については「風水の問題」との声も聞かれるが、周辺住民は「彼らはグルになっておいしい情報を共有しているから、問題が起きれば、まとめて網にかかる」と考えているようだ。
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