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東レのそう痒症改善剤、友華生技が独占開発・販売へ


ニュース 医薬 作成日:2014年10月23日_記事番号:T00053407

東レのそう痒症改善剤、友華生技が独占開発・販売へ

 東レと友華生技医薬(オリエント・ユーロファーマ)はこのほど、東レが開発したそう痒症改善剤「TRK-820」(一般名:ナルフラフィン塩酸塩)について、友華生技が血液透析患者向けに台湾で独占的に開発と販売を行うことでライセンス契約を締結した。

 TRK-820はオピオイドκ(カッパ)受容体に対する選択性の高い作動薬で、日本では血液透析患者のそう痒症改善剤として2009年3月より販売されている。

 血液透析患者のそう痒症は炎症などを伴わない全身性の強い痒みで、一般的な痒みの原因物質であるヒスタミンの関与が少ないため、抗ヒスタミン薬など従来の止痒薬では十分に抑えられない。痒みの強い血液透析患者は十分な睡眠がとれず、生活の質の低下が問題とされる他、掻破(そうは)による皮膚炎、感染症など全身症状悪化の要因の一つにもなっている。

 台湾では末期腎臓病患者の割合が海外諸国に比べて高く、血液透析医療に対するニーズが強い。友華生技は今回の提携により、注力する腎疾患領域の開発パイプラインを強化する他、痒みを訴える台湾の血液透析患者に新たな治療法を早期に提供できるようTRK-820の開発に取り組む方針だ。