ニュース 社会 作成日:2014年10月29日_記事番号:T00053500
台湾で郵便配達員は、市民から感謝の念をもって「緑衣天使(制服の色が緑色のため)」と呼ばれるが、市民が家で飼っているペットのイヌにとっては不審者と見分けが付かないようで、中華郵政の統計によると、配達員がイヌにかまれる事故が年間500件以上に上っている。
今年4月、台南市のある家に女性配達員が郵便物を届けた際、この家で飼われていたイヌがリードでつながれていなかったことから、配達員は足にかみつかれて負傷した。なお飼い主はその後、過失傷害で起訴された。
また同市では最近、大型犬を飼っている家を訪れた配達員が携帯していたこん棒でイヌを追い払おうとしたところ、これに腹を立てた飼い主に殴られ、歯が折れるなどした事件も起きた。
中華郵政によると、配達員が飼い犬や野良犬にかまれる事故は2012年に596件、昨年は492件、今年も9月時点で350件に達しており、さらにイヌにかまれたことが原因で労災による有給休暇を申請する配達員は毎年30〜40人に上っているそうだ。なお地域別に見ると、桃園県、台中市、新北市三重区で事故発生件数が多いという。
中華郵政は配達員募集要項の中で職業上のリスクとして「イヌの攻撃」を明記しており、配達員にイヌを追い払うためのこん棒を携帯するよう指導しているが、「飼い主の反感を招くため、イヌを攻撃することは決してできない」という声も現場から上がっている。
こうした中、中華郵政の労働組合は、イヌにかまれる事故を対象とする保険に配達員を加入させるよう要求している他、配達員は危険なイヌを放置している住宅への配達を拒否する権利を有すると主張している。
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