ニュース 社会 作成日:2014年11月13日_記事番号:T00053795
新北市で10月23日午後7時ごろ、公共レンタサイクル「Youbike(ユーバイク、微笑単車)」に乗車していた女子大学生が急な坂でブレーキが間に合わなかったのか、転倒して頭を強打し、死亡する事故が起きた。しかし、ユーバイク運営業者は利用者が事故に遭った場合の保険に加入しておらず、女子大生の遺族に保険金が支払われないことが明らかになった。
ユーバイク利用者は、保険料が利用料金に上乗せされても構わないが、ヘルメットは面倒なのでかぶりたくないとの声が多い(中央社)
新北市政府交通局の呉国済・主任秘書は、公共レンタサイクル貸出場所の設備や車両の故障が原因でけが、死亡した場合なら保険があると説明した。高雄市政府環境保護局(環保局)は、保険会社と1年間交渉したが、物別れに終わり、貸出場所を出てしまえば無保険状態だと指摘した。
保険会社が乗り気でない理由として、交通部路政司は▽自転車利用の急増は最近のことで、保険業界に十分な事故データがない▽ユーバイクの利用者数は1日に延べ6万人程度で、台北都市交通システム(MRT)の180万人、台湾鉄路(台鉄)の60万人に比べると、規模が小さ過ぎる▽MRTや台鉄なら保険の適用範囲を駅構内や車内に限定できるが、自転車は利用範囲が広く、保険金の支払い審査が困難──と説明した。
しかし交通部は、地方政府が今後レンタサイクルサービス運営業者と契約を結ぶ際、保険加入を義務付けるよう求める方針だ。台北市、台中市、新北市も、レンタサイクル利用者が任意で保険に加入できるよう、保険会社と交渉している。
一方、女子大生の死因が頭の強打とみられることから、レンタサイクル利用時のヘルメット着用を義務付けるべきとの声が出ている。交通部はこれまで「推奨で十分」との認識だったが、今回の事故をきっかけに議論が高まりそうだ。
台湾の自転車事故は過去3年間で29%増加しており、2万5,000人以上が負傷、163人が死亡している。
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