域内銀行の昨年12月末時点の延滞債権比率は1.84%で、行政院金融監督管理委員会(金管会)が統計を取り始めて以来の過去最低を記録した。業績好調を背景に不良債権に対する引当率も過去最高の64%に達し、クレジットカードの総流通枚数も12月はカード債務問題の発生以来26カ月ぶりに増加に転じた。安定し良好な金融・信用市場の現状がこれらの統計からうかがえる。1日付経済日報などが報じた。
延滞債権比率は昨年9月末時点の2.16%から0.32ポイント下落し、史上初の1%台となった。これは企業・個人の資金需要の増加により、12月の銀行融資が前月比約3倍の1,820億台湾元(約6,020億円)増え、分母が大きくなったことが主な要因だ。
中小企業への融資が増加
金管会では昨年7月より中小企業への融資プロジェクトを始動し、各銀行に対し1年以内に融資残高を2,000億元まで増やすよう要望した。しかし、11月末まで特に増加が見られなかったため、銀行総経理会議で取り組みを強化するよう求めた結果、12月末時点で中小起業への融資額は6月末比で1,000億元増加した。なお、域内銀行による総融資額は現在17兆8,700億元に上っている。
また、不良債権に対する引当率も12月末時点で前月比10.06ポイント増の64.82%となり、過去最高の数値となった。張秀蓮金管会副主任委員は、「昨年は銀行の業績が良かったので、不良債権処理と引当金の積み増しを行う余力が生じたため」と説明している。
金管会によると、域内の地場資本39銀行の合計利益は387億5,000万元だった。このうち、兆豊銀が利益173億4,000万元で、1行で業界利益全体の44.7%を占める。
カード債務問題で流通20%減
12月末時点のクレジットカードの総流通量は3,644万枚で、11月末比で5万枚増加した。クレジットカード債務が社会問題になった2005年10月以来、25カ月連続で前月比減少が続いていたが、ようやく反転を見た。しかし、マイナス成長が始まる前と比較すると総流通量は930万枚、約20%減少した。最近半年以内に利用記録のあった有効カードの総枚数は1,976万枚で、前月比で8万枚増加、マイナス成長が始まる前との比較では478万枚の減少だ。
12月のカード利用金額は1,236億元で、前月比84億元(6.8%)増。昨年同月比では2.9%の減少となった。
一方、リボルビング払いの昨年末時点の利用残高は2,847億元で、前年同期比で657億元、約19%減少した。クレジットカード債務問題以降、利息の高いリボルビング払いに対する消費者の拒否感が高まったためとみられる。