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柯文哲選対盗聴に自作自演疑惑、選対幹部関与か


ニュース 政治 作成日:2014年11月24日_記事番号:T00053979

柯文哲選対盗聴に自作自演疑惑、選対幹部関与か

 台北市長選に無所属で出馬している柯文哲候補の選挙事務所で電話回線に盗聴装置が仕掛けられていた事件で、選対関係者から依頼を受けた興信所関係者2人が盗聴装置を仕掛けた疑いが浮上し、当局の捜査に対しこのうちの1人が容疑を認めていることが分かった。22日付聯合報などが伝えた。


彭氏は潔白を主張している(22日=中央社)

 検察は2人と選対幹部、彭盛韶氏から相次いで事情を聴き、興信所関係者2人の勾留を裁判所に請求したが、証拠不十分で却下された。彭氏はいったん逮捕され、居住制限を受けている。

 柯候補の選対は11月4日夜に盗聴装置が発見されたことを公表したが、興信所関係者2人はその際、配電盤に盗聴装置がないかどうか検査を担当した人物。

 検察の調べによると、2人は盗聴装置発見公表の前日に当たる3日、柯選対の彭氏と連絡を取っていた記録があったほか、2人は4日夜にあらかじめ選対が入居するビルに入っていた。うち1人は5日に選対幹部に携帯メールを発信した記録もあった。こうしたことから、検察は柯文哲陣営による自作自演を疑い、事情聴取の結果、うち1人が「盗聴装置は自分が仕掛けた」と話しているという。

 ただ、疑問点も残る。柯候補の選対が最初に盗聴を疑ったのは1日のことで、盗聴装置が仕掛けられた時点はそれ以前でなければおかしいとの推論も成り立つ。裁判所が2人の勾留を認めなかったのもそのためだ。

 台北市長選を1週間後に控えた段階での疑惑発覚は、捜査当局としても慎重を期さざるを得ない状況だが、事件の真相とは無関係に「公権力の選挙介入」との批判が起きることも予想され、選挙戦への影響は避けられないとみられる。

 柯候補の選対は「捜査すべきを捜査し、取り調べるべきを取り調べるとしても、みだりに情報を流すべきではない。調査を恐れてはいない」と話した。