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台北市の高級オフィス供給量、来年は過去10年で最大に


ニュース 建設 作成日:2014年11月25日_記事番号:T00054011

台北市の高級オフィス供給量、来年は過去10年で最大に

 英不動産大手ナイト・フランクが台湾の瑞普国際物業(REPro)と共同で設立した瑞普萊坊の最新調査結果によると、台北市では今年から来年末にかけて7棟のA級(高級)オフィスビルが相次いで完成し、少なくとも9万5,000坪以上の物件が供給される見通しとなっている。そのうち来年完成分は7万1,000坪に上り、同級オフィス物件の供給量としては過去10年で最大となると予測されている。25日付工商時報などが報じた。

 ただ経済部の統計によると、今年1〜10月の華僑・外国人による台湾投資は横ばいで成長が見られず、中国資本による投資は5%のマイナス成長に陥っている。台湾の投資環境が悪化する中、台湾企業による海外投資は60%成長しており、今後オフィスビルの空室率の上昇リスクが高まると同日付中国時報は懸念を示している。

 しかし瑞普萊坊の曽東茂董事長は、現在台北市では▽華南銀行本部ビル(信義計画区)▽国泰置地広場ビル(同)▽合作金庫金融控股本部ビル(松山区)──のA級オフィスビル3棟が建設中だが、既に複数の大口顧客が賃貸に関心を示していると指摘。今後1年間で空室率は上昇するが、賃料も安定して上昇するとの見方を示した。

 また米系不動産コンサルティング会社、ジョーンズ・ラング・ラサール(JLL、仲量聯行)の趙正義・董事総経理も、台北市のA級オフィスビル賃料は今年4〜5%の成長を見せると予測。来年についても世界的な景気回復に伴い電子業界や金融業界でオフィス需要が高まるとみられることから賃料の上昇率は今年を上回る可能性もあると語った。