ニュース 社会 作成日:2014年12月5日_記事番号:T00054225
今年9月に高雄市で起きた交通死亡事故が複雑な展開を見せている。当初、単なる事故だと思われたが、先ごろ、死亡した男性の妻や彼に金を貸していた知人が、保険金を目的に共謀して殺害したとして逮捕された。しかしこのほど高雄地方裁判所は、死亡した男性も共に保険金詐欺を企んだメンバーの1人で、車にぶつかってけがをするだけのつもりだったが、だまされて共犯の運転手に思い切りぶつけられて殺害されたとの見方を示した。
9月29日夜、被害者でステーキ店店主の呉志徳さん(26)は、妻の蔡育純容疑者(18)、張森安容疑者(26)およびステーキ店に出資していた陳柏裕容疑者(34)とともにカラオケ店で酒を飲んだ後、酔って張容疑者とともに澄清湖にかかる橋の上を散歩していたところ、自動車に追突されて湖に転落し、死亡した。
当初は交通事故として処理されたが、呉さんに4,600万台湾元もの保険がかけられていたことや事故直後から蔡容疑者が陳容疑者と同居するようになったことから呉さんの母親が疑念を抱き、警察に通報。捜査の結果、呉さんは直前の8月にも交通事故に遭っており、その際の加害者が今回事故を起こした車に同乗していたことが判明。保険金をだまし取るため、共謀して呉さんを殺害したとの容疑で妻の蔡容疑者、陳容疑者ら4人(容疑者の1人は逃亡中)が3日逮捕された。
調べによると、主犯とみられる陳容疑者は保険金の支払い額を引き上げるため、呉さんをステーキ店の店主に仕立て上げるなど周到な計画を立てていたとされる。
ただ高雄地裁は4日、呉さんの殺害計画をまったく知らなかったと主張する蔡容疑者について、事件に加担した証拠が不十分として釈放を決めた。
なお陳容疑者に約100万元の借金があった呉さんは、昨年から転倒したり、暴漢に襲われてけがをするなどで相次いで保険金の支払い請求を行っており、今回の事件についても事前に故意にけがをさせられることを承知していたと裁判所はみているが、既に死亡しているため真相は闇の中だ。
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