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柯文哲氏の派出所廃止論、警察に衝撃


ニュース 社会 作成日:2014年12月5日_記事番号:T00054229

柯文哲氏の派出所廃止論、警察に衝撃

 台北市長選で当選した柯文哲氏(無所属)はこのほど、台北市内の派出所(交番)を廃止し、代わりに警察車両を「移動派出所」として活用すべきとの構想を打ち出し、警察内部に衝撃が走っている。5日付中国時報が報じた。


郝龍斌台北市長(中)は5日、柯氏の決断を尊重すると述べ、コメントを避けた(5日=中央社)

 柯氏は記者団に対し、「構想にすぎず、細部を検討する必要がある」とした上で、「派出所の警察力振り分けの制度は改革が必要で、成功に向け方向を探るべきだ」と述べた。

 柯氏は香港紙東方日報系の「ontv東網電視」のインタビューに応じ、「台北市には既に警察局の分局が存在しており、分局をさらに派出所に分ける必要はない。派出所が多過ぎるのはカネの無駄だ」などと述べ、派出所を廃止すべきだとの持論を展開していた。

 台北市内には現在94カ所の派出所がある。警察幹部は「派出所を全て移動派出所に転換するなどあり得ない」と難色を示した。

 また、台北市の里長(最小行政単位の長)や市議会議員、ネットユーザーなども派出所廃止論には反対の立場を表明している。南港区内のある里長は「派出所は地区の治安の要だ。分局からは10キロメートル離れており、緊急時に間に合わない」と話した。

 王鴻薇台北市議(国民党)は「柯氏は一般市民が安全上、派出所を必要としていることを理解していない」と批判した。