ニュース 電子 作成日:2014年12月9日_記事番号:T00054301
中堅通信キャリア、亜太電信(アジア・パシフィック・テレコム)は9日午後、第4世代移動通信(4G)サービスの試験営業を開始した。4Gサービスへの参入は業界5社目で、今月24日から本格的な営業体制に移行する。鴻海科技集団(フォックスコン)の傘下企業となる同社は、同じく鴻海の戦略提携先である台湾大哥大(台湾モバイル)との協力を通じてシェア拡大を目指す。9日中央社電などが報じた。
亜太電信の呂芳銘董事長は、「Gtスマートライフ」のコンセプトを消費者にアピールしていくと語った(9日=中央社)
亜太電信のインターネットを含む4G使い放題プランの最低月額料金は898台湾元(約3,500円)で、他キャリアの1,399元よりも約500元安く、強い価格訴求力を持つ。この価格は、同社の3Gサービスユーザーや他キャリアから乗り換えたユーザー向けで、新規ユーザーの場合、通信速度を落とされずに使い放題プランを利用できるのは最初の6カ月のみだ。なお、同社は24日にさらに利用しやすい料金プランを公表する予定だ。
亜太電信はまた、12日からアップルのスマートフォン、iPhone6とiPhone6プラスを発売すると発表した。iPhone6の4G使い放題プランは、月額料金1,598元で16GB(ギガバイト)版を本体価格0元で購入できる。同社は従来iPhoneを取り扱っていなかったが、鴻海との関係により販売できるようになった。
同社は4Gブランドの名称を「Gt」に決めた。「Good Time」「Good Together」「Great Technology」などのコンセプトから取ったもので、郭台銘董事長の英文名「Terry Gou」の頭文字とも重なる。来年、4Gサービスで300万ユーザーの獲得を目指す。
5社でシェア競争
亜太電信の参入により、台湾4G市場は中華電信、遠伝電信(ファーイーストーン・テレコム)、台湾モバイル、台湾之星移動電信(台湾スターテレコム)、亜太電信の5社が競うことになった。
鴻海は台湾モバイルとも戦略提携関係を結んでおり、亜太電信はこれにより台湾モバイルの4Gネットワークを借用してのサービス開始となった。今後6直轄市での人口カバー率97%を目指す。同業各社からは、亜太電信は自社による設備投資が少な過ぎると事業資格に疑問の声が上がったが、国家通訊伝播委員会(NCC)は違法性はないとの認識を示した。
亜太電信と台湾モバイルは今後、4G運営コストの引き下げを目的に設備の共同調達を行う可能性もある。両社の協力関係は今後の4G市場でのシェア獲得競争における注目点だ。特に単独で戦う台湾スターに大きなプレッシャーを与えるとみられる。
亜太電信は今年4月、鴻海傘下の国碁電子(アンビット・マイクロシステムズ)と合併し、鴻海から23%の出資を受けて傘下に入ることを決め、10月に4G免許を取得していた。現在、180万件の3Gユーザーを抱えている。
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