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作成日:2008年2月13日_記事番号:T00005447
遠東航空、1.5億元の不渡り発生
遠東航空(ファーイースタン・エア・トランスポート)は12日、台湾中油に対する燃料費支払いで1億5,100万台湾元(約5億円)の不渡りが発生したと発表した。遠東航空は台湾中油と緊急協議を行い、いったん3,000万元を支払うことを条件で決済期日の延長に合意し、当面の危機は回避された。13日付中国時報が伝えた。
遠東航空による突然の不渡りは、航空業界に大きな波紋を広げた。同社はまた、従業員への年末賞与の支給を3月5日に延期すると発表した。同社はこれまで、不渡りや従業員への賃金支払い遅延などの事態に陥ったことはなかった。
同社広報担当者は不渡りの原因について、春節(旧正月)連休をはさんだため、会計担当者が手形決済日に十分に留意していなかったと説明。その上で、「負債比率は確かに高いが、財務上大きな問題にはならない。銀行2行から借り入れのめどが付いている」と強調した。
遠東航空は台湾高速鉄路の開通や同業他社との競争激化で、最近は小幅な赤字経営を強いられていた。昨年は原油価格の高騰も加わり、1~9月期に22億元の純損失を計上していた。同社は減資後増資による損失削減を検討しているとされ、外国航空会社からの出資受け入れ説も浮上していた。