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豆乾汚染事件、大豆製品106種類に拡大


ニュース 食品 作成日:2014年12月18日_記事番号:T00054484

豆乾汚染事件、大豆製品106種類に拡大

 伝統食品の豆乾(圧縮、脱水して味付けした豆腐)の原料に発がん性リスクが指摘されている工業用着色剤「ジメチルイエロー」が使用されていた事件で、衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)と各自治体の衛生局が芊鑫実業社(台南市)が出荷したジメチルイエローを含む豆製品乳化剤の流通経路を調査したところ、末端で106種類の大豆製品に使用されていたことが判明した。18日付蘋果日報が伝えた。


検察の取り調べを受けた盧天栄容疑者。「自分も被害者だ」と語った(17日=中央社)

 調べによると、芊鑫実業社が豆製品乳化剤を納入した中間代理店は当初の11社から12社に増え、台湾全土の食品業者61社に転売されていた。汚染された末端製品は豆乾だけでなく、普通の豆腐、油豆腐などにも及び、うち8種類はカナダに輸出されていた。汚染が判明した末端製品は20日深夜までに店頭から撤去することが命じられている。

 TFDAによると、各地で回収された豆乾は18日午前10時時点で10.2トンとなった。改正食品安全管理法が今月10日に施行されたため、ジメチルイエローの混入時点が改正法施行以降だった場合、乳化剤の製造元の芊鑫実業社には最高で2億台湾元(約7億6,000万円)の罰金が科され、経営者は7年以下の懲役に処される可能性がある。

経営者、容疑認める

 逮捕された芊鑫実業社の経営者親子、盧嘉芊容疑者(37)と盧天栄容疑者(71)は、彰化地方法院検察署の取り調べに対し、当初容疑を否認していたが、最終的に乳化剤にジメチルイエローを使用していたことは認めた。

 ただ、盧嘉芊容疑者は「もし原料に工業用着色剤が含まれていると知っていたら、使うことはなかった」などと供述するなど、2人はジメチルイエローが食品に使えないことは知らなかったと主張した。

 衛生当局は芊鑫実業社が栄美化工行(台南市)からジメチルイエローを20年以上にわたり購入していた事実をつかんでおり、経営者親子が食品に使用できないことを知りながら、ジメチルイエローの使用を続けていた疑いが濃いとして追及している。

 芊鑫実業社にジメチルイエローを販売した栄美化工行の経営者は「ペンキや手工芸用染料として使用すべきもので、食品に使用する人などいない」と述べ、芊鑫実業社に責任を転嫁されたことに憤った。