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復興機墜落事故調査、「操縦士は滑走路見えなかった」


ニュース 運輸 作成日:2014年12月27日_記事番号:T00054649

復興機墜落事故調査、「操縦士は滑走路見えなかった」

 乗客乗員48人が死亡した7月下旬の復興航空(トランスアジア航空)機墜落事故に関し、独立行政法人・飛航安全調査委員会(飛安会、ASC)は26日、現時点で集まったデータや聞き取りを基に行った調査結果を公表し、着陸を試みた際に正規の飛行ルートから外れたためパイロットは滑走路が見えず、再浮上を決断したが既に高度が下がり過ぎていたことが墜落につながったとの見解を示した。27日付中国時報などが報じた。


復興機が航路を外れてから墜落するまでわずか24秒だった(26日=中央社)

 報告によると、事故機が着陸態勢に入り、徐々に高度を下げる中、機長が「滑走路は見えるか」と聞き、副操縦士が「見えない」と答える音声が残されていた。他の資料によると、その時、機体は安全な着陸ルートを外れた状態にあったという。その後、機長は大声で「再浮上だ」と叫んだものの、高度は既に72フィートまで下がっており、機体を持ち上げきれず墜落に至ったようだ。

 なお事故当時、目的地の馬公空港上空の視界は強い風雨により着陸基準の1,600メートルを大きく下回る800メートルまで低下していたが、空港の管制塔職員は風速や風向きだけを機長に伝え、視界データについては提供していなかったことも明らかとなった。

 飛安会は引き続き事故原因を分析し、来年6月に調査報告書の草案を完成させ、10月にも最終報告を行う予定だ。今回の発表について復興航空は「飛安会が来年発表する最終報告を受け見解を示す」と回答するにとどめた。