鴻海精密工業が９日発表した2014年通年の連結売上高は、前年比6.53％増の４兆2,124億7,400万台湾元（約15兆6,700億円）で過去最高となった。年間売上高が４兆元を上回ったのは初めて。また、12月売上高は前月比0.15％増、前年同月比5.02％増の5,155億6,900万元、第４四半期売上高は１兆4,993億6,200万元となり、ともに単月、四半期ベースの過去最高を記録した。10日付工商時報などが報じた。
売上高の拡大は受託生産しているアップルのスマートフォン「iPhone6／６プラス」の販売好調のため。月間売上高は昨年７月以降毎月増加し、11月と12月は5,000億元を上回った。
通年利益も売上増の他、台湾元安、アウトドアスポーツ用小型カメラを生産する米GoPro（ゴープロ）株の売却益、子会社、富智康集団（ＦＩＨモバイル）の好業績により過去最高となる見込みで、証券会社は１株当たりの純利益（ＥＰＳ）が8.5元になると予測している。
今年第１四半期はiPhone６の需給バランス緩和によって前期比28〜30％の減収が予測されるが、一方で第４世代移動通信（４Ｇ）の普及によるスマホの買い替え需要、ビッグデータを活用したビジネスもあり、証券会社はさらなる業績向上を予想している。
