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上場企業14年売上高、過去最高30兆元に


ニュース その他分野 作成日:2015年1月13日_記事番号:T00054865

上場企業14年売上高、過去最高30兆元に

 上場、店頭公開企業1,561社の2014年12月売上高が12日出そろい、昨年通年で合計30兆6,000億台湾元(約113兆円)と前年比5.4%増え、過去最高を更新した。半導体業界が22.3%増と業界別で最も高い伸びとなった。今年はアップル関連のほか、モノのインターネット(IoT)、ウエアラブル(装着型)端末が成長をけん引し、原油安、台湾元安による下支えで、前年比5.6%増の32兆3,000億元が見込まれている。13日付経済日報が報じた。

 14年売上高の首位はEMS(電子機器受託生産サービス)最大手の鴻海科技集団(フォックスコン)で前年比5.3%増の4兆9,190億元と過去最高を更新した。2位は石油化学大手、台塑集団(台湾プラスチックグループ)で0.1%増の2兆919億元。3位はパソコンブランド大手の華碩電脳(ASUS)で1兆6,022億元、5.6%増だった。

 上位10社のうち7社を電子関連が占め、ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は7位で27.1%増の7,936億元、液晶パネル大手の友達光電(AUO)は9位で1.5%増の6,444億元だった。

 8位は食品・流通大手の統一企業集団(ユニ・プレジデント)が2.4%増の7,023億元、10位は金融・通信大手の富邦集団が2.4%増の4,976億元でランクインした。

 一方、不動産投資引き締め政策で建設業界の昨年売上高は前年比10%減と、前年の28%増から一転し、業界別で最悪の落ち込みとなった。頂新国際集団などの食の安全問題続発を受け、食品業界は0.7%増と辛うじてプラス成長を維持したものの、伸び率は22位で前年の13位から大きく順位を落とした。原油安によって石油化学・ガス供給業界はマイナス成長に陥った。

昨年12月、181社が過去最高

 上場、店頭公開企業の昨年12月売上高は前月比4.4%増、前年同月比0.2%増の2兆9,000億元だった。このうち、アップルのサプライチェーン、第4世代移動通信(4G)関連、バイオテクノロジー、工作機械を中心に181社が過去最高を更新した。昨年11月の82社より倍増し、13年12月の184社にほぼ並んだ。

 アップル関連では鴻海のほか、筐体大手の可成科技(キャッチャー・テクノロジー)の昨年12月売上高が前年同月比54.7%増、スマートフォン用カメラレンズ最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)が80.2%増で過去最高を更新した。

 このほか、TSMCの今年の設備投資が100億米ドルを超える中、半導体製造、検査装置メーカーの漢微測科技(エルメス・マイクロビジョン、HMI)、家登精密工業(Gudeng)、帆宣系統科技(マーケテック・インターナショナル、MIC)の昨年12月売上高も過去最高となった。

 また、IoT向けの半導体製造プロセスはハイエンドでなくてもよいため、ファウンドリー大手、聯華電子(UMC)や世界先進積体電路(VIS、バンガード)の昨年12月売上高がそれぞれ前年同月比23.2%、26.5%増と大幅に成長した。ファウンドリーの8インチウエハー工場の需給逼迫(ひっぱく)は今年も続く見通しで、最終製品メーカーやIC設計会社が在庫の確保を早める可能性があり、半導体業界は上半期、引き続き業績成長が見込めそうだ。

【表】