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台中空港の銃撃戦、犯人はそううつ病患者


ニュース 社会 作成日:2015年1月20日_記事番号:T00054982

台中空港の銃撃戦、犯人はそううつ病患者

 19日午後、台中清泉崗空港(中部国際空港)ターミナル前の車両レーンで銃撃事件を起こした犯人の男(45、警察官により射殺)は、そううつ病を患って情緒不安定となり、近隣住民や娘が通う小学校の教師と衝突を繰り返していたことが明らかとなった。

 犯人の男が住んでいた台中市神岡区の近隣住民によると、彼はもともと家族思いの好人物だったが、そううつ病を患ったことで1年ほど前から人が変わったように気性が荒くなったという。

 また男は、病気が原因で約半年前に仕事ができなくなった上、5カ月前に妻と離婚。以降、小学4年になる娘と認知症を患った母親と3人で暮らしていた。

 警察によると、男は銃撃事件を起こした2日前、近隣の寺院に人が集まって眠れないと腹を立て、鉄製のバールで商店の窓ガラスをたたき割るなどの騒ぎを起こしていた他、事件当日の朝にも、登校しなかった娘を心配して家庭訪問にやってきた担任教師に暴行を加えるというトラブルを起こしていた。

 その後、男は娘をバイクに乗せて親類に会いに出掛けたが、相手が見つからなかったため帰宅しようとしたものの、途中で娘に「台中空港で飛行機に乗るぞ」と告げ、空港に向かった。

 しばらくして空港に着いたが、男はヘルメットを着用せずにバイクを運転していたため、警察官の取り締まりを受けた。その最中、男が突然逆上して殴り掛かってきたため、警察官は銃を取り出そうとしたが、不注意で地面に落としてしまい、これを男が先に拾って銃口を警察官に向けた。

 他の警察官2人が直ちに応援に向かったところ、男はそのうちの1人に向けて発砲。警官も応戦したことから計25発の銃弾が飛び交う銃撃戦となり、その結果、男は胸などに2発を被弾。その場に倒れ、救急車で病院に運ばれたが帰らぬ人となった。

 バイクの陰に隠れ、父親が銃に撃たれて死亡する一部始終を目撃した娘は今後、別居していた母親の元で暮らすそうだが、児童心理の専門家は「心に大きなダメージを受けたことからパニックを起こしたり、会話ができなくなる、記憶障害といった症状が出る可能性があり、早急に専門家によるケアが必要だ」と指摘している。