ニュース 社会 作成日:2015年1月28日_記事番号:T00055146
台湾の選挙では一般市民も巻き込んで激しいネガティブキャンペーンの応酬が繰り広げられることで知られるが、最近ではインターネット環境の発達に伴い、交流サイトなどでも市民が支持候補のライバルをこき下ろすコメントが目立つようになっている。そんな中、昨年末に行われた地方統一選挙で当選した県議会議員がこのほど、選挙期間中にフェイスブック(FB)に書き込んだコメントにより「誹謗(ひぼう)中傷された」として、8歳の男児を提訴した。
提訴を行った苗栗県議会の謝芳紋議員(40、女性・民進党)によると、昨年11月24日、苗栗県竹南鎮の鎮民代表に立候補していた康清字候補(贈賄で起訴)を彼女が批判したことに腹を立てた同候補の娘が、FB上の自身のページに「父の立候補があなた(謝県議)の選挙と何の関係があるのか。つまらないデマだ」と反論した上で「あなたが落選したら、事務所に祝いの爆竹を鳴らしに行く」と書き込んだ。
この書き込みに対し、康候補の親類や知人が「彼女は不良品」「あのマージャン好きの整形議員か」などと謝県議を中傷するコメントを寄せ、今回起訴された男児も「彼女には天罰が下る」と書き込んだ。
これに腹を立てた謝県議は、「自分を落選させるために中傷した」として記事を書き込んだ康候補の娘や親類、さらに男児を含む5人を裁判所に提訴した。
提訴を受けて男児の父親は27日記者会見を開き、「子供への影響が心配だ」と訴え、県議に提訴の取り下げを求めた。なお男児は姉に頼んでFBアカウントを取得し、問題のコメントも姉に書き込んでもらったという。
父親の訴えに対し謝県議は「子供を利用した中傷の疑いもある」と語り、提訴を取り下げる考えはないと表明した。ただ、彼女の提訴に対し、民進党の鄭運鵬広報担当は「未成年の書き込みと確定すれば謝県議に取り下げを求める」とコメントしている。
なお、彰化キリスト教医院司法医学センターの王俸鋼主任は、訴えられた子供はトラウマ(心的外傷)を負いやすいと指摘し、「たかが8歳の子供相手に司法に訴えることもない。大人げない」と謝議員を批判した。
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