ニュース 商業・サービス 作成日:2015年1月30日_記事番号:T00055227
セブン−イレブンは29日、2月1日から外貨両替サービスを台北市内の3店で試験導入すると発表した。当初は人民元から台湾元への両替に限定する。全家便利商店(ファミリーマート)も2012年から一部店舗で両替サービスを提供しており、中央銀行(中銀)は外国人旅行者の利便性を高めるためOK超商(OKマート)、萊爾富(ハイライフ)にも参入を呼び掛けている。コンビニエンスストア業界は、中国人向け両替規模が将来1億人民元(約18億円)規模に膨らむと見込む。30日付経済日報などが報じた。
セブン−イレブンは春節(旧正月、2015年は2月19日)を前に、▽台北市の西門町商圏の捷盟店▽中正紀念堂に近い中愛店▽免税店、昇恒昌免税商店(エバーリッチ・デューティーフリー・ショップ)に近い内湖区の名宝店──で外貨両替サービスを開始する。当初は100人民元札しか受け付けない。入出境許可証の提示、申込書の記入が必要で、1人1日当たり2万人民元が上限だ。両替額にかかわらず手数料は1回40台湾元(約150円)。
セブン−イレブンは、店舗の96%に中国信託商業銀行(CTBCバンク)の現金自動預け払い機(ATM)を設置しており、中国の銀聯カードがあればATMでも台湾元の現金を引き出すことができると指摘した。昨年の銀聯カードによる現金引き出しは200億人民元に上り、引き出し回数が最も多かったのは景観地に近い店舗だった。
セブン−イレブンは、試験導入3店が好調ならば、最南端のビーチリゾート、墾丁や夜市(ナイトマーケット)近くの店舗などにサービスを拡大する計画だ。
レートは独自設定
中銀は、セブン−イレブンでは当面、米ドル、日本円など人民元以外の通貨は受け付けず、時間帯は午前7時から午後11時までに制限すると説明した。レートは金融機関の公示レートを参考に、コンビニが独自に決定できる。
ファミリーマートは、12年から台北市中山区のエバーリッチ隣にある江寧店で、昨年からは台北市大同区の寧夏夜市(ナイトマーケット)の中にある寧夏店、および嘉義県の観光地、阿里山にある中埔明珠店で、外貨両替サービスを24時間、手数料なしで提供していると説明した。手数料を取らない代わりに、人件費などのコストを上乗せし、銀行より若干高いレートとしているようだ。
ファミリーマートによると、中埔明珠店に入店する中国人の10人に6人が台湾元に両替するという。
一方、ハイライフは、中国人向け両替サービス導入に向け、技術面を調整中で、電子マネーや、中国の電子商取引サイト大手、淘宝網(タオバオ)系の支払いツール、支付宝(アリペイ)との提携を検討していると明かした。
ホテルなど415カ所でも可能
中銀は、銀行以外の外貨両替所は外貨から台湾元への両替しかできないが、現在415カ所にあると指摘した。ホテル、百貨店が中心で、ほかに▽貴金属店▽薬局▽駅▽寺院や慈善団体▽国家風景区の管理処、ビジターセンター▽テーマパークや遊園地──など。両替所の設置は台湾銀行に申請すればよい。
中銀の統計によると、外貨両替所で取り扱う通貨は7割以上を人民元が占める。中国人は現金を使う習慣だが、欧州からの旅行者はクレジットカードを利用したり、キャッシュカードで台湾元を引き出すことが多いためだ。
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