ニュース 社会 作成日:2015年2月2日_記事番号:T00055232
日本統治時代の1930年に発生した台湾原住民による抗日暴動「霧社事件」から85年。日本人と原住民合わせて840人の犠牲者を生んだ悲劇の歴史を乗り越えて、霧社(南投県仁愛郷)を日台の平和と友好の地に生まれ変わらせようと、日本の桜の植樹式典が1日現地で日本人有志や地元住民によって行われた。かつて多くの日本人居住民が殺害された日本公学校跡地の会場では、日本人参加者や住民ら500人が式典を見守った。
苗木の植樹をする松本理事長(右)と孔文博仁愛郷長(左)。松本理事長は「日台の相互理解のきっかけになってほしい」と語った(1日=YSN)
今回の「霧社に桜を」プロジェクトでは、高地の気候に強い400本の「神代曙」と100本の「枝垂れ桜」の合計500本の桜を日本から贈呈する。霧社は日本統治時代、春になると満開の桜が咲き誇ったといわれ、当時を再現して地元の観光振興に貢献する狙いもある。
植樹式典は午前10時、作曲家でシンセサイザー奏者の西村直記氏による演奏で幕を明け、プロジェクトを推進した日台スポーツ・文化推進協会の松本彧彥(あやひこ)理事長と孔文博仁愛郷長がシャベルを手に記念撮影をした。また、日本の書道家、佐竹燿華氏による揮毫(きごう)パフォーマンスや、太神楽(だいかぐら)の鏡味仙志郎・翁家和助による曲芸が行われ、台湾側は地元小学校などが、原住民セデック族やタイヤル族の民族舞踊を披露した。最後には全員で東京音頭を踊り閉幕した。
地元小学生は澄み渡る歌声と元気いっぱいの舞を披露した(1日=YSN)
同プロジェクトを推進する日台スポーツ・文化推進協会は、東日本大震災の際に台湾から寄せられた多額の義援金に感謝するため、沖縄の石垣島から台湾の宜蘭まで有志が海を泳いで感謝の手紙を運んだ「日台黒潮泳断チャレンジ2011」などを実施してきた。今後数年にわたり桜の苗木を100本ずつ追加贈呈して、10年、20年かけて霧社をかつてのような「桜の都」にしたい考えだ。
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