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柯台北市長、中台統一に否定的姿勢


ニュース 政治 作成日:2015年2月2日_記事番号:T00055234

柯台北市長、中台統一に否定的姿勢

 柯文哲台北市長はこのほど、米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」のインタビューに応じ、中国が主張する「一国二制度」を引き合いに、「我々が話し合うべきなのは『二国一制度』かもしれない」と述べた。1日付自由時報などが伝えた。


柯市長は1日、「中国は『二国』と聞いたら気が狂ったように反応してくる。今後は『一制度』だけ強調したらいい」と語った(1日=中央社)

 「二国一制度」とは中台は異なる国家であり、いずれも自由民主主義の体制である状態を指すもので、「中台統一」に否定的な姿勢を明確に示した格好だ。

 柯市長は中台関係について、「両岸(中台)の協力が統一よりも重要だ。統一しても協力できないのであれば意義はない。両岸は互いを理解し尊重し合うべきだ。台湾は自由で民主的な台湾の存在が統一よりも中国の利益にかなうと中国を説得すべきだ」と持論を展開した。

 さらに、中台の文化差について、「中国人の99%がトイレで用を足す際に鍵を掛けるようになれば、統一を話し合ってもよい」と皮肉った。

 中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は31日、「(柯市長の発言の)内容全体を理解していない。両岸関係についてのわれわれの基本的立場は明確だ」とのみコメントした。
「植民地ほど進歩する」

 柯市長はさらにインタビューで、「台湾、シンガポール、香港、中国という中国語圏では、植民地支配が長かった地域ほど進歩している」とした上で、「こう言っては申し訳ないが、文化的にはシンガポールより香港が、台湾より香港が、中国より台湾が優れている」と語った。

 一連の発言は、柯市長の持論を表明したものだとしても、「台湾独立」「植民地支配」を肯定したと受け取られかねず、波紋を呼んでいる。