ニュース 電子 作成日:2015年2月2日_記事番号:T00055254
マイクロソフト(MS)、グーグル、アマゾンの3社は今年、自動車向けクラウド情報サービスに2,800億台湾元(約1兆円)を投資する計画で、サーバーなど関連のハードウエア需要が高まり、台湾メーカーへの発注を倍増させるとみられている。クラウドサービスの応用拡大に伴い、関連ハードウエアの生産額は第1四半期に前年同期の約2.4倍に増加し、初めて400億元を突破すると予想され、サーバーの受託生産メーカー、および基地局用電源、部品、プリント基板(PCB)サプライヤーなどが恩恵を受ける見通しだ。2日付経済日報が報じた。
クラウドサービスが車両間通信ネットワーク市場で急速に普及する中、MS、グーグル、アマゾンはスマートカーや自動運転分野の需要を狙い、大手自動車メーカーとの提携を積極化している。市場調査会社、インフォネティクスリサーチの最新統計によると、第4世代(4G)移動通信規格LTEの普及を追い風に、車両間通信ネットワークサービス市場の2014〜18年の年平均成長率(CAGR)は135%に上り、18年に市場規模は169億米ドルに達するとみられる。
証券会社は、クラウドサービスの応用拡大によりサーバーの出荷成長が見込め、受託生産の▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)▽緯創資通(ウィストロン)▽鴻海科技集団(フォックスコン)──、サーバー用PCBの▽先豊通訊(ボードテック・エレクトロニクス)▽金像電子(ゴールド・サーキット・エレクトロニクス)▽博智電子(アライド・サーキット)──、高耐熱基板の▽台燿科技(台湾ユニオンテクノロジー)▽台光電子材料(エリート・ マテリアル)──などが恩恵を受けるとみている。業界関係者は、台湾の大手受託メーカーにはスケールメリットがある他、事業転換を加速しているため顧客の新たな需要に機動的に対応でき、今年は受注倍増が見込めると分析した。
PCBメーカーは、顧客の要望に応えて台湾の工場でシフト勤務を取り入れたと説明。中国では3カ月早く人員を確保したため、人手は足りているという。また一部のメーカーは、ミドルエンド製品の生産を中国・蘇州工場に移すなど生産能力分配の最適化を進めている。
エイサーも自動車向け強化
一方、パソコン大手の宏碁(エイサー)も車両間通信ネットワーク事業を強化している。同社は「エイサー・オープン・プラットフォーム(AOP)」とクラウドの個人利用(BYOC)を通じ、中華電信などと提携してエコシステム構築を進めている。また、昨年10月にモノのインターネット(IoT)の標準化を目指す非営利団体、オープン・インターコネクト・コンソーシアム(OIC)に加盟しており、初めて制御・認証に関わる標準制定に参画するもようだ。市場では、OICがオープンソース・ソフトウエアを発表していることから、エイサーはハードウエアを融合した無線リモートコントロール、自動車、医療、工業(マシン・ツー・マシン)といった分野での標準制定に関わるとみられている。
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