鴻海科技集団（フォックスコン）は、国際的なプロダクトデザイン賞を数多く受賞している工業デザイナーの謝栄雅氏が設立したデザイン会社、奇想創造事業（GIXIA）との合弁会社、富奇想に今後２年間で２億5,000万台湾元（約９億円）を投資し、スマート家電市場での商機獲得に乗り出す計画だ。今年末の新製品発売を予定している。４日付工商時報が報じた。
謝氏は、これまで住宅において家電製品は床に置かれていたが、モノのインターネット（ＩｏＴ）などハイテク技術の発達に伴い、将来スマート家電のほとんどは住宅の壁面に移動すると指摘。新たに「壁経済（ウォール・エコノミクス）」が創出されると見込み、ハード、ソフト両面で十全な生態系を構築している鴻海の支援を受けることで同市場の開拓に全力を挙げると表明した。
この他、奇想創造は半導体製造設備の漢民科技（エルメス・エピテック）、および発光ダイオード（ＬＥＤ）バックライトモジュールなどを手掛ける云光科技と合弁でキッチン用品ブランド「奇想生活」を立ち上げており、使う人の体温を利用した熱伝導バターナイフと食品解凍用プレートを発売している。
