ニュース 電子 作成日:2015年2月9日_記事番号:T00055389
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が現在顧客と今年の受託生産価格を交渉中で、クアルコム、エヌビディアなどは一部の発注をサムスン電子に変更し、値下げ交渉の材料に使っている。価格は3月末までに決定する予定だ。9日付工商時報が報じた。
クアルコムが年央に発売予定の携帯電話用チップ「スナップドラゴン820」はサムスンの14ナノメートル製造プロセスの採用がほぼ確定したようだ。ミドルエンド携帯電話用の「スナップドラゴン625/629」はTSMCの価格によってはサムスンかグローバルファウンドリーズ(GF)の20ナノ高誘電率膜・金属ゲート(HKMG)プロセスを採用するとみられる。
エヌビディアのGPU(グラフィックスプロセッサー)は20ナノプロセスを飛ばし、来年16ナノプロセスを導入予定で、受託生産は依然TSMCが中心となる。一方、アプリケーションプロセッサー「テグラ」はTSMCの価格が高過ぎるので、サムスンの14ナノを採用する可能性がある。
聯発科技(メディアテック)は、今年は20ナノプロセス中心で、来年16ナノプロセスを導入する。ミドル~ハイエンド携帯電話用チップの発注先をサムスンやGFに変更する予定はないが、ローエンド携帯電話用チップは聯華電子(UMC)の28ナノで生産する。
業界関係者は、ハイエンドスマートフォン市場はアップルが独占状態だが、ミドル~ローエンドスマホ市場は競争が激しく、値下げ圧力も強いと指摘した。クアルコムはTSMCより3割安いサムスンにハイエンド携帯電話用チップの発注先を変更し、ミドル~ローエンド携帯電話用チップの価格交渉材料としていると分析した。
また、アップルの「A9」プロセッサー発注先は未定だが、TSMCは今年20ナノ、16ナノの受注が満杯と推測。証券会社は、TSMCが今年も売上高、利益ともに過去最高を更新すると予測した。
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