ニュース 社会 作成日:2015年2月11日_記事番号:T00055421
台北都市交通システム(MRT)の松山〜新店線で10日、列車が1両のドア4枚が閉まらずそのまま72秒間(876メートル)にわたり走行していたことが明らかとなった。幸い転落事故などは起きなかったが、ある乗客は「開いたドアに吸い込まれそうな気がした」と語っており、異常事態に緊張が走ったようだ。
トラブルが起きたのは同日午前9時前で、中正紀念堂駅を出た列車が古亭駅に到着する前に、ドアが開いているのを発見した乗客が運転士に通報。運転士から報告を受けた古亭駅の駅長が列車に乗り込んで検査を行った。
その後、ドアが閉まっていることを表示するランプが点灯していることを確認した運転士は問題が解決したとして発車させた。しかし実際にはまだ駅長が検査を続けており、左右わずか15センチメートルほど閉まっただけで、約120センチ開けたまま出発してしまった。連絡を受けた運転士は直ちに運転を自動から手動に切り替え、運行時速を32.8キロメートルから25キロに減速した。
同列車の乗客は全員、次の台電大楼駅に到着後、次の便に乗り換えを余儀なくされ、約360人の足に3分程度の遅れが生じた。
MRT運営会社、台北捷運公司によると、列車はドアが閉まっていなければ発車できない仕組みになっているが、調査の結果、トラブルの原因はドアの開閉を制御する継電器の異常により、コンピューターがドアが閉まっていると誤認したこととみられる。同様のトラブルは台北MRTの開通以来18年間で初めてだという。
なおトラブルが発生した車両は日本の川崎重工業が製造したもので、運行歴は7年と保証期間はまだ5年残っていた。台北捷運は今後、同社製の車両141両および関連設備の点検を進める方針で、1週間以内に完了できるとしている。一方で川崎重工台湾支社の鄭天賜計画経理は「継電器はシーメンス製だ」と説明している。
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