ニュース 社会 作成日:2015年2月13日_記事番号:T00055477
台湾鉄路(台鉄)の踏切で先月から、列車が通過する前に遮断機が上がるなど重大な事故につながりかねないトラブルが2件相次いで発生。これに対し台鉄が根本的な安全対策を図ろうとしていないと批判する運転士組合は、あす(14日)から全土486カ所の踏切を通過する際に減速することで抗議を表明する計画だ。
新北市樹林区の踏切で先月、列車がまだ通過していないにもかかわらず遮断機が上がり、安全と勘違いした自動車やバイクが通行を再開したところ、やって来た列車にあわや衝突するというトラブルが発生。台鉄は調査の結果、「技師が誤って回路に接触したことが原因で、個別案件」との見解を発表した。
しかしそのわずか2週間後、今度は花蓮県寿豊郷の踏切で遮断機が完全に下りないという故障が発生した。
運行の安全に重大な影響をおよぼす踏切の頻繁なトラブルを受けて運転士組合の「台鉄火車駕駛員聯誼会全国総会(火聯会)」は5日、台鉄側が踏切の安全に対する具体的な対策を示さなければ、14日から踏切通過時に時速60〜80キロメートルに減速することによる抗議行動に出ることを決議した。
なお台鉄はより安全性の高い設備への交換を行うと表明。2〜3年で全ての踏切の交換が完了するとの見通しを示した。しかし、これに対し「人命にかかわる措置に時間をかけ過ぎ」との批判も出ており、専門家は「遅くとも1年半以内に完了すべき」と指摘。「このままでは新北市や花蓮県のようなトラブルでは済まない可能性がある」と警告した。
運転士による減速抗議が実行された場合、1便当たり平均10〜20分の遅れが出る見通しで、乗客の増える春節(旧正月)シーズンまで抗議が長引けば、影響が拡大する恐れがある。火聯会は「踏切の通行、乗客、乗務員の安全のため」として理解を求めている。
一方、台鉄は運転士側と協議を進めるとしつつ、「特別な理由なく故意に減速した場合、運転士に処分を科す可能性がある」と表明した。
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