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1~2月輸出額前年割れ、原油安・春節が影響


ニュース その他分野 作成日:2015年3月10日_記事番号:T00055780

1~2月輸出額前年割れ、原油安・春節が影響

 財政部統計処が9日発表した1〜2月の累計輸出額は449億8,000万米ドルと、前年同期比1.3%減少した。原油安による模様眺めムードの広がりと、2月の春節(旧正月)連休などに伴う営業日減で、鉱産物の輸出額が48%減、化学品が16.4%減となり全体の足を引っ張った。財政部は、3月のプラス成長回復も難しい見通しで、第1四半期の輸出額予測値を達成できないばかりか、減少幅が予想以上に拡大する恐れもあると指摘した。10日付経済日報などが報じた。

 2月の輸出額は198億6,000万米ドルで、前月比20.9%減、前年同月比6.7%減だった。春節、228和平紀念日の連休(2月27日~3月1日)が重なり2月の営業日は15日と昨年より2日減少した他、原油安の影響で▽鉱産物、9億5,900万米ドル(前年同月比47.6%減)▽化学品、12億6,100万米ドル(23.9%減)▽プラスチック・ゴム製品、13億8,200万米ドル(22.5%減)──が大幅減となった。鉱産物と化学品の減少は6カ月連続。一方、電子製品は5.3%増の67億500万米ドル、交通運輸設備は16.1%増の8億5,500万米ドルとプラス成長を維持した。

 1〜2月の累計輸出額のうち、▽鉱産物、19億8,200万米ドル(前年同期比48%減)▽化学品、29億4,000万米ドル(16.4%減)▽プラスチック・ゴム製品、32億7,600万米ドル(10.5%減)──は軒並み2桁減だった。これらの品目は合計で前年同期比約28億米ドル減少し、輸出総額を約6%減らした。一方、▽電子製品、150億5,400万米ドル(8.8%増)▽機械、31億2,600万米ドル(9.5%増)▽光学デバイス、27億8,100万米ドル(5.4%増)──などはまずまずの伸びを示した。

 1〜2月の輸入額は356億2,000万米ドルで前年同期比13.2%減少した。貿易黒字は93億6,000万米ドルと同期過去最高を記録した。

企業の調達意欲向上に期待

 財政部関係者は、原油価格は1月の1バレル当たり44米ドルから2月に54米ドルまで上昇したが、昨年2月の100米ドルと比べるとほぼ半減したと指摘。3月の輸出見通しとして、原油価格の下げ止まりによって企業の調達意欲が高まると予想した。 

 行政院主計総処は第1四半期の輸出額を前年同期比0.49%減の729億5,000万米ドルと予測している。予測値達成には3月の輸出額が279億7,000万米ドルを上回る必要があるが、財政部は、アジア鉱産物関連大手の4月の年次保守を前に大規模な在庫積み増しが見られない限り、「極めて難しい」と指摘した。

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