ニュース 社会 作成日:2015年3月11日_記事番号:T00055783
第二次世界大戦中にゼロ戦パイロットとして出撃し、台南上空で撃墜されて亡くなった旧日本軍兵士、杉浦茂峰少尉を祭る台南市安南区の寺院「飛虎将軍廟」に10日、日本から御輿(みこし)が奉納された。
奉納された御輿。東日本大震災の被災者から寄せられ、「ご縁」とかけた数千枚の五円玉が飾られており、台湾人の復興支援への謝意を示している(台南社区大学台江分校提供)
1944年10月12日、当時20歳の杉浦少尉は、来襲した米軍機と台南上空で交戦すべく出撃したものの機体に被弾。そのまま墜落すれば集落の住民に被害が及ぶと考えた彼は爆発の危険が迫る中、何とか針路を変え、集落の外にある養殖池に落とすことに成功した。杉浦少尉は墜落直前にパラシュートで脱出したが、米軍機の攻撃を受けて戦死した。
この光景を目撃した住民たちは、自らの命を犠牲にして集落を救った杉浦少尉への感謝の気持ちを忘れず、71年に彼を祭るために飛虎将軍廟を建立。その後、参拝者が途切れることはなく、現在もご神体には杉浦少尉が好きだったというたばこが常に供えられ、毎日午前中は『君が代』、午後には軍歌『海ゆかば』が流されている。
そして昨年5月、飛虎将軍廟を訪れた日本人参拝客の一行がその由縁を知り、大いに感激した。そして、ご神体が乗る御輿がないと聞いたため、帰国後に募金活動を行い、静岡県の職人に依頼して御輿を制作。このほど完成し、奉納されることになった。
10日行われた奉納式には御輿制作の発起人となった三重県の企画会社社長、中村文昭氏の他、活動に賛同する約50人の日本人が参加。日本式と台湾式の両方による祭儀を見守った。
なお中村氏は4月29日〜5月1日に台湾を巡る観光ツアーを企画しており、30日には再度、飛虎将軍廟を訪れ、参加者とともに今回奉納された御輿をかつぎ、周辺地域を練り歩く計画だ。
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