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高雄市でパイプライン使用、本社設置を義務付けへ【表】


ニュース 石油・化学 作成日:2015年3月11日_記事番号:T00055796

高雄市でパイプライン使用、本社設置を義務付けへ【表】

 高雄市政府は10日市政会議を開き、同市内に地下パイプライン(輸送管)を設置する石油化学業界などの企業に対し、2016年末までに登記上の本社所在地を同市とすることを義務付ける条例の草案を承認した。同条例が制定されれば、高雄に本社を置く台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)、南亜塑膠工業(南亜プラスチックス)、李長栄化学工業(LCYケミカル、栄化)以外の企業が深刻な影響を受ける可能性がある。11日付工商時報などが報じた。

 高雄市政府経済発展局の曽文生局長によると、同条例は▽高雄市に本社を置く企業にのみ市内でのパイプライン設置を認める▽設置業者から管理検査費を徴収する▽パイプラインの設置に認可制を採用、専門家による審査を導入する──の3点が重要項目となる。草案は今後、市議会の定例会議で審議され、これを通過すれば正式に施行されることになる。

 曽局長は「昨年、市中心部で起きた連続爆発事故後、中央政府は工業用パイプラインを監督する上で欠けている法的根拠を補う作業を進めているが、これが完了していない現在、市政府は安全な都市を築く上で条例を制定する必要がある」と強調した。

 高雄市の構想に対し、大手石化メーカーからは「高雄だけに生産拠点を保有しているわけではなく、一地方政府の要求に従えば企業運営に支障が出る恐れがある」などと不満が出ている。また同条例の制定について行政院は10日、「憲法および行政法および会社法に違反する可能性がある」と指摘した。