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HTC「M9」16日発売、台湾市場首位狙う


ニュース 電子 作成日:2015年3月13日_記事番号:T00055865

HTC「M9」16日発売、台湾市場首位狙う

 スマートフォンの宏達国際電子(HTC)は12日、今年の旗艦機種「HTC One M9」を16日に台湾で世界に先駆けて発売すると発表した。本体価格は32GB(ギガバイト)モデルで2万1,900台湾元(約8万4,000円)、64GBで2万3,900元とアップルのiPhone6より安く設定。第1弾として80万台、第2四半期に200万〜250万台の出荷が予想されている。HTCは今年、台湾スマホ市場シェアを昨年の約20%から初の30%へ拡大し、サムスン電子から首位の座を奪う目標だ。13日付蘋果日報などが報じた。


董総経理(前右2)は、「M9」はグーグルのアンドロイド搭載スマホとして、第2四半期の台湾販売台数の首位に立つと期待している(12日=中央社)

 HTCは台南市の奇美博物館で「M9」発表会を開催した。第4世代移動通信(4G)サービスを提供する通信キャリア5社全ての幹部らが出席した。

 「M9」は5インチのフルハイビジョン(FHD)ディスプレイ搭載で、解像度は1,920×1,080ドット。クアルコムの最新プロセッサー「スナップドラゴン810」を採用した。背面2,000万画素、前面408万画素のカメラを備える。ローズゴールドとシルバーの2色を組み合わせた金属製筐体を採用するなど、プレミアム感を前面に打ち出している。

 「M9」は16日にまずHTC専売店と同社公式インターネットショップ「eStore」で発売する。翌週23日からは通信キャリア5社が販売を開始する。海外では3月末〜4月初めに英国、ドイツ、フランス、米国などへ、4月末に中国へ投入する予定だ。

 HTCの董俊良北アジア地区総経理は、昨年「M8」が台湾スマホ市場で旗艦機種として最も多く売れたことに触れ、今年は「M9」にも期待できると述べた。同社の第1四半期の台湾スマホ出荷台数は前年同期比50%以上増え、第2四半期も2桁成長を遂げると予想。下半期は製品ラインアップがさらに充実するため、四半期ごとに市場シェアが拡大すると自信をのぞかせた。

 なお、サプライチェーンの観測によると、HTCは今年、世界市場全体でのスマホ出荷台数が2,500万台に達すると予想されている。

「キャリアが4G補助金で応援」

 HTCは、昨年は「M8」の通信キャリアでの販売比率が80%に上ったと指摘し、今年も旗艦機種は70〜75%を維持すると予想。キャリアの4Gプランとのセット販売は価格競争力があるが、今年はキャリア各社が4Gスマホへの販売補助金を削減するとみられ、「M9」の売れ行きに影響しないか懸念もある。

 中華電信行動通信分公司の林国豊総経理は12日、コストを考えれば補助金削減は避けられないが、中華電信を含めキャリア各社は「M9」販売促進のため、iPhone6より高めの補助金を出すとみている。

 林総経理はさらに、iPhone6の人気はまだ落ちておらず、アンドロイド機種の「M9」発売で、4Gサービスを申請するユーザーは一段と増えると予想した。なお、台湾では4Gユーザーの割合は20%を超えており、中華電信の4Gユーザーは毎月10万〜20万件増えているという。

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