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台鉄台北機廠、「国定古蹟」指定で全面保存決定


ニュース 建設 作成日:2015年3月16日_記事番号:T00055876

台鉄台北機廠、「国定古蹟」指定で全面保存決定

 文化部古蹟歴史建築審議委員会は15日、撤去か保存かをめぐり議論となっていた台湾鉄路(台鉄)の整備工場「台北機廠」を「国定古蹟」に指定し、全面的に保存することを決めた。16日付自由時報が伝えた。


文化部古蹟歴史建築審議委員会は出席者14人の全員一致で全面保存を決定した(15日=中央社)

 文化部文化資産局によると、台北機廠の面積は17ヘクタールあり、都市部の国定古蹟としては面積が最大。今後は「国立鉄道博物館」といった形で整備を進める。

 台北市政府は2013年、郝龍斌前市長の在任中に台北機廠の地目変更を行い、10ヘクタールを台鉄による商業施設、住宅として再開発する一方、7ヘクタールを史跡として保存することを決めた。しかし、鉄道文化協会などは「政府は金もうけばかり考えるべきではない」と主張し、保存を強く要求。現職の柯文哲台北市長も一転して全面保存の方向にかじを切っていた。

 再開発で台鉄は480億台湾元(約1,800億円)の利益を見込んでいたが、今回の全面保存決定で再開発計画は水泡に帰した。

 台北機廠の前身は日本統治時代の「台北鉄道工場」で、1935(昭和10)年に供用が開始された。台湾に現存する鉄道整備工場としては最大規模で最も歴史が長い。