ニュース
電子
作成日:2008年2月19日_記事番号:T00005590
IC設計の凌越科技、財務危機を否定
華隆集団傘下のIC設計会社、凌越科技(トプロ・テクノロジー)の財務状況が悪化しているとして、2位株主の華詣投資が先週、新竹地裁に凌越科技の更生手続きを申し立てた。これに対し、凌越科技は18日、銀行に対する負債はなく、下期には経営状況の改善が見込めるとして、事態収拾に乗り出した。19日付経済日報が伝えた。
凌越科技の財務責任者は、「財務状況は正常で、華詣投資が指摘するような財務危機はなく、業務停止の恐れもない」と主張した。
同責任者は「大株主の間で意見対立があるのは事実」とした上で、華詣投資は2006年に転換社債を引き受ける形で凌越科技に出資したが、経営理念が合わず、かつて同社の前総経理に背任の疑いがあると名指し批判したこともあるという。華詣投資の持ち株比率は現在11.16%で、筆頭株主の華隆微電子(13.31%)に次ぐ2位株主。
凌越科技は華詣投資に対し、裁判所への申し立てを取り下げるよう説得していく方針だ。
凌越科技は主に液晶ディスプレイの駆動用IC、液晶テレビのコントローラーICなどを生産しているが、近年は業績が低迷し、4期連続の赤字を計上している。07年も通期で4,000万台湾元(約1億3,600万円)の赤字を計上する見通しだ。