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「誘致型」の新たな夜市、各地で相次ぎ出現


ニュース 社会 作成日:2015年3月19日_記事番号:T00055948

「誘致型」の新たな夜市、各地で相次ぎ出現

 台湾人の生活の一部とも言える夜市(ナイトマーケット)。そこで販売されるのは安価な商品や料理ばかりだが、1カ所だけで年間売上高が109億台湾元に達し、台中市の大手百貨店を上回る夜市もあり、絶大な経済効果を備える。その大きな商機を好感し、最近台湾のあちこちで新手の夜市が出現しており、特に各地の有名屋台を招いたり、サーカス公演を開催したりと外部から業者を招く「誘致型」夜市が注目を集めている。

 台中市の水ナン空港跡(ナンはさんずいに南)で開かれる水ナン経貿文創観光夜市は、▽輔大花園夜市(新北市)の憤怒大魷魚(イカの姿揚げ)▽凱旋観光夜市(高雄市)の「三星葱肉巻」(ネギを肉で巻いて焼いたもの)▽草屯草鞋墩人文観光夜市(南投県)の阿里山鉄道紅茶▽文心南夜市(台中市)の豆乳鶏(豆腐乳に漬け込んだ鶏肉の空揚げ)──など各地の名物屋台を招へいし人気を博している。

 また同じく台中の豊原八方国際夜市では、6,300坪の敷地に室内および屋外ステージ、子供向け遊戯エリアを設置しており、ステージは学校の生徒やコミュニティーサークルに開放している。このため、訪れた市民は屋台料理を食べつつ、ステージのパフォーマンスを楽しむことができる。

 さらに高雄市の金鑽観光夜市ではサーカス公演、凱旋夜市ではコスプレ大会や地元プロ野球チームのファン交流イベントを開催するなどこれまでにない特色あるマーケティング手法を取り入れている。

 この他、外部からの誘致に加え、水ナン経貿夜市では3,000坪の駐車場やクーラー付きの清潔な公衆トイレを設置、おしゃれなイメージを演出して人気ドラマのロケ地に選ばれるようにもなった。また桃園市八徳区に昨年新設された「興仁花園夜市」では、グルメエリアとレジャーエリアに分け、「臭豆腐の臭いを嗅がずにゲームが楽しめる」ことをうたってる。

 ごみごみして騒がしいイメージの強い夜市だが、時代の潮流に合わせた多様化が進んでいるようだ。