ニュース 社会 作成日:2015年3月23日_記事番号:T00056001
かつて日本統治時代に台湾で教壇を立った現在106歳の元日本人女性教師が、教え子の近況を知りたいと考え、手紙を書こうと思い立った。彼女は当時の名簿を基に約76年前の住所を宛先に記入して投函したが、郵便配達員の奮闘によって手紙は無事、89歳の教え子の元に届けられた。その過程が7年前に大ヒットした映画『海角七号』にそっくりだと話題を呼んでいる。
名作『KANO』の日本上映で、日台間で新たな感動の物語が生まれた(果子電影提供)
現在の台中市にあった烏日公学校(台湾人の子弟への第1段階の教育機関)でかつて教師を務めた高木波恵さん(106)は今年1月、日本統治時代に嘉義農林学校(現・国立嘉義大学)野球部が甲子園で準優勝を果たした実話を描いた台湾映画『KANO』が日本で公開されたことをきっかけに当時のことを思い出し、娘に代筆を頼んで特に成績が優秀だった教え子の楊漢宗さん(89)に手紙を書いた。
しかし彼女が楊さんを教えたのは約75年も前のこと。当然、教え子の現住所どころか、高齢とあって健在かどうかも分からない。このため当時の住所を記入するしかなかったようで、台中市の烏日郵便局に到着した封筒入りの手紙の宛先には現存しない「台中県烏日郷栄泉村中山路長寿巷24号」という地名が記されていた。
この手紙の配達を担当したのは配達員になってまだ2年と経験が浅い郭柏村さん。現在の台中市烏日区は戦後3〜4度、住所が改編されているため配達先が見当も付かない上、戸籍事務所に問い合わせても個人情報の保護を理由に詳しいことは教えてもらえず、途方に暮れた。
しかし郭さんは、先輩から「配達員の仕事は手紙を届けるだけじゃない。気持ちを届けるんだ」との
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