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シンガポールのリー元首相死去、台湾と密接な関係


ニュース 政治 作成日:2015年3月23日_記事番号:T00056006

シンガポールのリー元首相死去、台湾と密接な関係

 シンガポール建国の父、リー・クアンユー(李光耀)元首相が23日未明、91歳で死去したことを受け、台湾の林永楽外交部長は同日、哀悼の意を表明するとともに、謝発達・駐シンガポール代表を通じ、馬英九総統と毛治国行政院長の弔電をシンガポール政府に伝達した。中央社電が報じた。


馬総統(左)はフェイスブックに、民国100年(2011年)に合わせて訪台したリー元首相(右)との写真を掲載した(23日=中央社)

 今年で独立50周年を迎えるシンガポールはこれまで、中国の存在を意識しながら、国交がない台湾と密接な関係を維持してきた。リー元首相がこれまで首相、上級相、内閣顧問として、台湾を25回も訪問していることが双方の関係を象徴している。

 リー元首相はかつて自らの回顧録で、独立直後の1970年代まで蒋経国元総統が孤立無援のシンガポールに援助の手を差し伸べたと指摘。74年には台湾と軍事面での協力関係を結び、75年にはシンガポール軍が台湾で合同軍事演習を行う「星光演習」が定例化した。

 その後、李登輝元総統との関係も深く、89年には李元総統が「実務外交」の一環でシンガポール訪問を果たしている。

 リー元首相は民進党の陳水扁政権下でも台湾を訪問した。ただ、中台関係をめぐる認識では「一つの中国」を支持するリー元首相の主張とは平行線をたどった。リー元首相の最後の訪台は11年、9年ぶりに訪問したのが最後だった。

 台湾とシンガポールは昨年、経済パートナーシップ協定(ASTEP)を発効させ、実務的関係を維持している。