ニュース 社会 作成日:2015年3月24日_記事番号:T00056031
台北市にある高級レストランのメニューに「外国人メード用」という料理名が掲載され、しかも他の料理に比べ大幅に低価格だったことから「外国人蔑視」、「差別」などと強い批判が寄せられた。店側は急きょ謝罪し、同メニューの提供を中止した。
問題のメニューを提供していたのは台北市東区商圏に今年オープンしたばかりのファミリー向けレストラン「ダイヤモンド・カフェ」。同店は「東区最高級の親子レストラン」をうたっており、大人用リゾット類が360〜460台湾元、子供用メニューも299元からと高価格設定となっている他、高級なテーブルやイスを使用。子供用遊戯スペース(有料)を設けるなどハイレベルなサービスを提供している。
そんなダイヤモンド・カフェを訪れたある客がメニューを開くと一番下に「外籍幇傭餐(外国人メード用セット)」と書かれていることに気付き、価格を見ると他のメニューに比べ明らかに安い「199元」となっていた。ちなみに料理の内容についての説明はなかった。
その後、この客がフェイスブック(FB)上に、「このようなものを子供に見せていいのだろうか」「『お得セット』などの名称に変更すべきでは」といった疑問を投げ掛ける記事をメニューの写真付きで掲載したところ、同店を批判するコメントが殺到、多くのユーザーにシェアされ、情報が拡散していった。
これに対しダイヤモンド・カフェは「外国人メードを伴って来店する客が多く、宗教上豚肉を食べない外国人がいることを考慮してビーフカレーを内容とする同メニューを設定した」と、差別的な意図はなかったと説明。しかし批判の高まりを受けてその後、「用語が不適切だった。社会に良くない模範を示してしまった」などと謝罪した。今後は、記述を改めた上で豚肉を含まないメニューの提供を続けるとしている。
今回の騒動に対し、外国人労働者などを支援する団体、台湾国際移民培力協会の程栄鳳執行長は「多くの人は自分に差別心はないと言うが、潜在的な差別意識が知らず知らずのうちに言葉や行動に出ることがある」と述べ、今回の問題もその一例だと指摘した。
本物の「最高級店」には、高い水準の人権意識も求められるということだ。
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