ニュース 自動車・二輪車 作成日:2015年4月1日_記事番号:T00056225
トヨタ自動車の台湾総代理店、和泰汽車は31日、カローラアルティスをベースに国瑞汽車が自社開発した新車「X」を発表した。トヨタ車をトヨタおよび直系以外のメーカーが開発したのは初めて。若者をターゲットに台湾市場で毎月500台、年間6,000台の販売を見込み、年内には中東向け輸出も計画している。1日付経済日報などが報じた。
蘇総経理(左1)は、「X」開発費用は約7,000万元と明かした(和泰汽車リリースより)
トヨタは日本、米国、タイにも研究開発(R&D)設計センターがあり、2002年設立の国瑞汽車研究開発センターは、従来ほぼトヨタのアジア太平洋向けモデルの部品を担当していた。「X」開発は、国瑞汽車にとって単なる組み立てメーカーから脱却する意味を持つ。国瑞汽車はトヨタが7割、和泰汽車が3割を出資している。
若者をターゲット
和泰汽車の蘇純興総経理は、「X」は炭素繊維材料を採用し、正面の外観やヘッドライト、バックライトなどスポーティーなデザインで、ファミリー層によく売れているカローラアルティスとはターゲットが異なると説明した。また、中東の顧客の評価も高く、輸出も期待できると話した。
「X」の販売価格は 68万8,000台湾元(約260万円)、74万9,000元、79万9,000元の3種類。
輸出5%以上の成長も
国瑞汽車の昨年の生産台数は20万台。トヨタの委託で組み立て、中東に輸出したのは9万7,727万台と前年比20%増え、台湾自動車業界の輸出台数として過去最高を更新した。昨年下半期は中東情勢の緊迫化で輸出量が5%減ったとみられるが、「X」が加わることで、失った5%を上回る伸びが見込まれる。
なお、カローラアルティスの昨年の台湾市場での販売台数は4万4,753台で前年比20.8%増、輸出台数は9万2,517台で14%増だった。
夏季販促を4月に前倒し
和泰汽車は同日、夏季販促キャンペーンを例年より1カ月繰り上げ、4月1日より開始すると発表した。期間は4カ月以上にわたり、マーケティング予算を倍増し、新車を投入することで、10年ぶりの買い替えを促す。
蘇総経理は、4月の新車販売1万台、期間中5万5,000台以上の高い目標を社内に指示した。蘇総経理は、期間中の販売台数は年間目標の4割以上を占め、通年の業績を左右すると述べた。また、ガソリン価格下落や景気回復で、今年の台湾新車販売市場は前年42万台と同水準かそれ以上が見込めると予測した。
台湾の自動車業界は例年、自動車や住宅など大きな買い物は縁起が悪いとされる旧暦7月(今年は8月14日から)の「鬼月」前に夏季販促キャンペーンを繰り広げるが、和泰汽車の先行に対し、裕隆日産汽車、中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)、台湾ホンダは当面追随せず、様子を見ると表明した。
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