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高校の男性教師、妻死亡後に性別変更


ニュース 社会 作成日:2015年4月8日_記事番号:T00056283

高校の男性教師、妻死亡後に性別変更

 「女性になりたい」という願望を胸に秘めて生きてきた有名高校の男性教師が、妻の死去をきっかけに「心の声」に従うことを決意した。髪を伸ばし、女性用の服を着、化粧をして教壇に立った。その決断を学校側は「性の多様化の生きた教材になる」と尊重。「彼女」は幸せな教師生活を続けている。

 女性として生きることを決意したのは台中第一高級中学(高校)の生物教師、曽愷芯さん(51)。幼いころからいつも自分が女性になった姿を夢見ていたが、当時の保守的な社会状況の中でそのことを告白することはできず、ずっと胸の中に隠し続けてきたそうだ。

 自分の夢は一生かなえられることはないと諦めた曽さんは、自分の中の「女性」を抑えつけて結婚。当然、妻にも真相は明かさず、「愛妻家」を演じてたびたび2人でデートに出掛けた。

 ところが結婚6年目に妻ががんでこの世を去ってしまうと、再び願望が膨らみ始め、夫婦の間に子供がなかったことも手伝ってついに女性となることを決意した。

 その後、精神科医のカウンセリングを受けながら徐々に髪を伸ばし、化粧をし、さらにダイエットにより体重90キログラムの「おじさん体形」を70キロの「美熟女体形」に変えた。

 そして昨年5月、「彼女」は同僚の教師に事情を説明。すると同僚たちからはその決意を支持し、激励する声が掛けられた。さらに生徒たちも女性へと変わった先生の姿を「きれいになった」と肯定的に受け止め、保護者から学校に苦情が入るようなことはなかったという。

 女性として生きる決断を下した当初は、職を失う可能性も考えたそうで、現在の状況に曽さんは「うちの学校は包容力と温かみにあふれている。私は幸運だ」とかみしめるように語った。