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「1皿の料理を大勢でシェア」、中国人客に屋台業者が不満


ニュース 社会 作成日:2015年4月20日_記事番号:T00056498

「1皿の料理を大勢でシェア」、中国人客に屋台業者が不満

 現在、台湾の観光地には多くの中国人ツアー客が詰め掛ける状況となっており、中でも夜市(ナイトマーケット)はほぼ100%旅行スケジュールに組み込まれているようだ。しかし、その屋台での中国人客の消費行動が議論を呼んでいる。

 夜市を訪れ、名物の屋台料理を味わう中国人観光客に対し、一部の屋台業者からは「陸客(中国人客)は5〜6人で1テーブルを占領するが、注文するのは1〜2皿のみ」といった不満の声がよく聞かれる。

 しかし旅行サイト大手、易遊網(ezトラベル)の王岳聡・台湾業務総経理はこの状況に対し、夜市の屋台料理は種類が豊富で、ツアーコンダクターもさまざまな店を推薦するため、中国人客は一度に何種類もの料理を食べ歩きたいと考えて、少量を複数人数で分け合うという手法を取っていると説明する。

 屋台業者の不満に対し、中華民国旅行業品質保障協会の盛金鑫主任委員は、「こうした消費行動は陸客に限らず、台湾人もタイやシンガポールに行けば家族で1皿の屋台料理を注文するのはよくあること」と指摘している。

 ベテランガイドの李清淵さんも「大勢やって来て注文が少なければがっかりする気持ちは分かるが、中国人客に宣伝させてさらに多くの客を呼び込めば、全体としてもうけが増えると考えを切り替えた方が良い」と提言している。

 この他、中国人観光客に対しては、大声でしゃべる、ごみをポイ捨てする、たんを吐くなど素行の悪さが一部で指摘され、台北市の士林夜市や高雄市の六合夜市では中国人を嫌って台湾人客が減っているとの声も聞かれる。

 ただ一方で「中国人観光客の台湾観光が開放された当初は素行の悪さが問題となり不満も噴出したが、現在ではガイドが注意事項を言い聞かせているため、特に問題は起きていない」との声や「にぎやかなのが夜市文化。中国人観光客が大声で話すくらいは問題ない」と気にしていない業者もいる。

 中台関係の複雑さも手伝って、中国人観光客に対する感じ方は人それぞれのようだ。