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林森北路のネオン減る、台北市が取り締まり強化


ニュース 社会 作成日:2015年4月27日_記事番号:T00056631

林森北路のネオン減る、台北市が取り締まり強化

 柯文哲台北市長が今年2月、違法に営業を続けているナイトクラブやカラオケスナックに対する取り締まりを強化するよう市警察局に指示したことを受け、中山区を中心に既に14店が閉店に追い込まれた。日本人が多く集まることで知られる繁華街「林森北路」でもネオンサインの明かりが減っているようだ。

 柯市長は2月の会議で、市内に存在するナイトクラブ39店のうち8店、スナック約300店のうち59店が違法に営業を続けており、検挙されてもそのたびに責任者を交代させ、再度店を開いているという現状報告を問題視。違反が3回続けば即座に水道と電気の供給を止めるよう警察に指示した。

 その後、警察は違法店の掃討作戦に乗り出し、農安街の「大富豪」、民権東路の「金樽」、林森北路の「金潮」など14店のナイトクラブ、カラオケスナックが営業停止または廃業に追い込まれた。

 こうした事態を受けて業界関係者からは、「かつて陳水扁市長時代に行われた取り締まりに続く『第2の災難』だ」と悲鳴が上がっている。閉店に追い込まれた店の経営者の一部は、正式な営業許可の取得を検討しているようだが、取得には3,000万〜5,000万台湾元の費用が必要とされるため、多くは新北市や桃園市に転戦するとみられている。

 一方、正規に許可を取得したナイトクラブは現在も営業を続け、かえって大盛況となっており、ある合法店の店員は「陳市長の取り締まり以降もナイトクラブ業界が衰退したことはなく、今後も変わらない」と指摘した。ホステスからは「違法店の中には麻薬を売ったり、賭場を開いたりする所もあったから取り締まりで治安が良くなる」と歓迎の声も上がっている。

 ただ、多くの閉店が出た中山区では「竹聯幇」や「天道盟」などの暴力団が違法なナイトクラブを通じて、ホステスや客の奪い合いを演じており、「市場」が縮小したことにより衝突が起きる可能性が高まるとして、警察が動向を注視している。