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台湾元高進行、ハイテク業界の業績に懸念【表】


ニュース 電子 作成日:2015年4月28日_記事番号:T00056672

台湾元高進行、ハイテク業界の業績に懸念【表】

 27日の台北外国為替市場では、台湾元・米ドル相場が1米ドル=31元を割り、一時30.551元まで台湾元高が進んだ後、中央銀行の介入で30.861元まで反落して取引を終えた。終値ベースで見ると台湾元は3月末に比べ1.4%上昇し、既に台湾積体電路製造(TSMC)などが予想した第2四半期の想定為替レートを超える台湾元高水準となった。28日付経済日報などが伝えた。

 28日午前は一時30.472元まで上昇し、昨年11月3日以来の最高となったが、正午には30.545元まで戻して引けた。

 台湾元の上昇は、各国が金融緩和政策を取る中、好調な台湾株式市場に外資の買い注文が集中したことが原因で、このまま台湾元高基調が続いた場合、輸出に依存するハイテク業界の業績に影響が懸念される。

 TSMCの場合、第2四半期の台湾元・米ドル相場を31.03元と想定。売上高が前期を7~8%下回ると予想していた。予想を上回る台湾元高は、さらに業績への影響が拡大することを意味する。

 友達光電(AUO)は、台湾元が対米ドルで1%上昇するたびに粗利益率が0.5ポイント低下すると予測している。

11月以来の人民元安に

 一方、人民元は対米ドルで急落しており、台湾元との店頭での人民元現金購入レートは27日、1人民元=4.98台湾元まで下落した。直物為替レートは同4.948台湾元を付けた。

 今回の人民元安は、香港のオフショア人民元市場での人民元安を受けたもので、台湾元との直物為替レートが5元を下回るのは昨年11月以来だ。