ニュース 社会 作成日:2015年4月30日_記事番号:T00056711
台南市の国立台湾歴史博物館(台史博)は、台湾の音楽史を紹介する特設サイト「台湾音声100年」を開設した。同サイトでは台湾で初めて商業用に録音されたレコード音源をネットで初公開している他、昔懐かしい楽器の音色や歌声を多数、無料で試聴できる。
台湾で初めてレコードが商業用に録音されたのは日本統治時代の1914年。日本蓄音器商会(現・日本コロムビア)台北支店長の岡本樫太郎氏に率いられた客家人の楽器演奏者、歌手15人が日本に渡り、台湾で発売されたレコード第1号となる『一串年』や、初めて台湾語の歌声が吹き込まれたレコード『点灯紅』などが録音された。
これらの音源は「シェラック盤」と呼ばれるレコードとして販売された。これら台湾最古のレコードは以前から台史博にも保存されていたが、シェラック盤のレコードを再生できる蓄音機が見つからなかったため、これまでデジタル化が実現していなかった。
しかし2012年に蓄音機修理の専門家、邱明進氏が、製造されて80年が経過しながらもなおシェラック盤の再生が可能な蓄音機を台史博に寄贈したことで、100年前の音源をよみがえらせることに成功。ネットを通じて一般公開されることとなった。
台史博の黄裕元研究員は、台湾の初期流行歌研究はこれまで、基礎となるシェラック盤時代が欠落していたが、寄贈された蓄音機により相次いで失われた音源が発見されたと指摘。「『タイムカプセル』を開いたようなもので、台湾音楽史の重要な一里塚になった」と語った。
なお同サイトでは、30〜40年代に台湾人の軍への徴用を進める日本政府の政策に応じ、日本語曲に改変された台湾語の流行歌「月夜愁」、36年のベルリン五輪の芸術競技に出品された江文也氏作曲の管弦楽曲「台湾舞曲」、1970年代に放映されたテレビCMの音源などファイル199個が公開されており、当時の雰囲気を味わうことができる。
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